ジム・フューリックがシニアデビュー戦に続き出場2試合連続優勝を遂げた。もしやこれはフューリック時代の幕開けなのか?
8月のチャンピオンズツアーデビュー戦のアレー選手権でいきなり優勝。フィル・ミケルソンも同ツアーのデビュー戦で勝っており、デビュー戦V自体は珍しいことではない。しかし、2試合連続となると話は別。アーノルド・パーマー、ブルース・フライシャーに続く史上3人目の快挙である。
決着がプレーオフにもつれ込んだピュアインシュランス選手権で逆転優勝を飾ったフューリックは「すごくラッキーだった。こうしてアーノルド・パーマーと同列で語ってもらえるのは光栄だね」と静かに喜びを噛み締めた。
今年5月に満50歳の誕生日を迎えたフューリックだが、およそ1年前までは世界ランク50位以内をキープしていた。しかし今年急降下。現在は三桁台の順位に甘んじている。本来なら2勝目を挙げたピュアインシュランスと同週に行われた全米オープン(03年優勝)に出場したかった。だが今年は予選会も行われず、出場の道は閉ざされシニアに参戦。そこで優勝だから全米オープンに出るより収穫は大きかったと言えるだろう。
「アレー選手権のときは優勝自体が5年ぶりだったから勝つことの素晴らしさを改めて実感した。この瞬間の興奮を味わうためにコツコツと練習を続けてきたんだ、ってね」
コロナで中断があったチャンピオンズツアーの賞金ランクは今年もただひとり100万ドルの大台にのせている絶対王者ベルンハルト・ランガーが1位。2位がアーニー・エルスでフューリックもわずか2戦でランク8位に浮上した。
"絶対王者"ランガーも63歳。続々とシニアデビューする大物の存在を考えるとそろそろ彼をトップの座から引きずり下ろす選手が出てきてもおかしくない。さしあたってその最有力候補はフューリックだろう。
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