全米一人旅。フェアウェイキープに固執しないデシャンボー
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2020/10/13号
2020/10/19更新

全米一人旅。
フェアウェイキープに固執しないデシャンボー

 ブライソン・デシャンボーが全米オープン史上最難関といわれたウィングドフットをねじ伏せ、ただひとりアンダーパー(しかも6アンダー!)で圧勝した。

 メジャーチャンピオンと呼ばれどう思うか聞かれると「現実じゃないみたい」。少し前まで“お騒がせ男""トラブルメーカー"と呼ばれながら「ゴルフを科学する」という自らの信念を貫いての勝利に満面の笑みがこぼれた。

「(最終日の)9番で自分でも信じられないくらい長いイーグルパットが入ったとき、これで勝てると思った。でも次の瞬間、いやまだだ、1ホール1ホール目の前の一打に集中するんだ、と気持ちを切り替えた。勝敗は考えず残りすべてのショットに全力で立ち向かった」結果、2位のマシュー・ウルフに6打差をつけ、ひとりだけ違うコースを回っているようなプレーにライバルたちは白旗を揚げた。

「彼はこれまでの全米オープンに勝つためのセオリーすべての逆を行っていた」と言うのは8位タイに終わったローリー・マキロイ。サディスティックなセッティングの全米ではフェアウェイキープが鉄則で、ラフにつかまったら賢く刻むべし、と誰もが思っていた。だがデシャンボーは4日間のフェアウェイキープ率が優勝者の史上最低41・1%。肉体改造で20キロ増量した体で平均325ヤードをかっ飛ばし、くるぶしほどのラフをものともせず果敢にグリーンを攻めるスタイルは「良し悪しは別として、僕たちの概念になかった」とマキロイ。

「ゴルフの新しいトレンドを作っている。素晴らしいと思う」とザンダー・シャウフェレが言えば「最終日のフェアウェイヒットが4回? われわれならノーチャンス」と、メジャー2勝のザック・ジョンソン。「あいつは研究熱心。有言実行で信念を貫いている」とダスティン・ジョンソン。

「人は何をやっても批判する。でも自分は科学をゴルフに応用し、これまですべての試みを成功させてきた」と胸を張ったチャンピオン。「次は48インチのドライバーを試す」と高らかに宣言した。

  
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