大雪の日はゴーグルでランニング。コーチが語る小祝のど根性
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2019/08/13号
2019/08/29更新

大雪の日はゴーグルでランニング。
コーチが語る小祝のど根性

 小祝さくらがプロデビュー61戦目のサマンサタバサ・レディースで念願の初勝利。コーチの辻村明志が軌跡を明かす。

二人三脚で

 小祝は昨年、2位が4回(うち1回はプレーオフ)。勝ちきれない小祝の背中を押し続けたのは、16年冬からコーチを務める辻村だった。大会前に食事をした際、辻村は「勝ちたいという漠然とした気持ちだけでは勝利はいつになるかわからない。『勝つ』と明確に思い、勝った自分をイメージすることが大切」とアドバイスしたという。

 辻村がコーチングを始めたのは小祝が高3の時。アマ時代、北海道女子アマ優勝の実績はあったが、辻村は「打球が弱い。飛距離も足りない。これじゃプロでメシは食えない」と話した。与えた課題は下半身を鍛える走り込みと毎日200回の素振り。ちなみにこの課題は現在も進行中。優勝した夜は焼肉で祝ったというが、食事が終わると、小祝は「走ってきます」。プロテストに合格した日も、プレーオフで敗れた日も、前が見えないほどの大雪の日もゴーグルをつけて走ったという。優勝翌日も打ち込みは2時間。「小祝には教えられたことを聞き実行する素直さと継続力があります。ノホホンとしていていい意味での鈍感力がある一方、感受性が強い一面もあってバランスがいい。“教えられ上手"とでもいうんですかね」

 心技体ではなく、体技心。まずはスウィングできる体をつくること。これは辻村が師と仰ぐ、あの王貞治を育てた故・荒川博氏から教えられたという。

 「昨年の勝てなかった時間が今では貴重だったと考えています。簡単に勝っていたら、今の小祝はなかった。問題は次の2勝目もですが、勝った翌週の試合が大事。本人も十分自覚しています」と、センチュリー21 にも万全の準備で臨んだ。

 これで黄金世代(98~99年生まれ)のチャンプは8人目。次は黄金世代4人目となる複数勝利が目標だ。

  
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