例のボールがまもなく米店頭に。しかし中身は前と別物!
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2017/09/12号
2017/09/01更新

例のボールがまもなく米店頭に。
しかし中身は前と別物!

 昨年来、アメリカのゴルフ用品界を騒がせているコストコのカークランドシグネチャーゴルフボール(以下カークランドボール)だが、"騒動"は間もなく収束するかもしれない。

 米ゴルフサイトが伝えたところによると、韓国のメーカーから大量のボールがすでに入荷しており、アメリカのコストコの店頭に並ぶのを待つ状態だという。しかし、この新入荷分のカークランドボールは、USGAの認定リストによれば4ピースではなく3ピースで、ディンプル数も元の360から338に変わっている。いわばまったくの"別物"という。

 以前のカークランドボールは、タイトリストのプロV1と同様に、ドライバーのスピン量は平均的な数字だが、ショートアイアンでは高いスピン量を誇っていた。これが「値段は安いのに性能が高い」と評判になり、バカ売れしたゆえんだが、今回の変更で、プロや上級者が使用することを考えれば、性能が"落ちた"ことになる。

 なぜ、わざわざ性能を落とすのか。背景にはもちろん、これまで弊誌でもたびたびお伝えしてきたアクシネットとの特許の問題がある。不毛な裁判を避けるため、コストコ側が手を打ったとの見方が大きい。また、一方で、よりコストコの顧客ニーズに沿うよう開発されたのではという好意的な見方もある。コストコでボールを買う顧客は、そもそも"プロ仕様"は求めていなかった、より多くの顧客を満足させるためには新カークランドボールのほうがいいというのだ。

 ただ、もともと、プロが使用するのと同じ質を保ったまま、2ダースで30ドル弱という超廉価がウリだったボール。今後、価格がどうなるのか明らかではないが「安いだけのボールなら、ほかにいくらでもある」との声も聞こえてきそうだ。

 
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