「興奮したよ」スピース、10勝目はバンカーからミラクルイン
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2017/07/18号
2017/07/07更新

「興奮したよ」 スピース、
10勝目はバンカーからミラクルイン

 トラベラーズ選手権でジョーダン・スピースが通算10勝目を挙げた。23歳で2桁勝利を収めたのはタイガー・ウッズに次いで2人目。若き天才はタイガーの足跡をたどれるか?

 トラベラーズ最終日はややちぐはぐなプレーだったスピース。それでも池ポチャかと思われた球がギリギリで止まったり、ラッキーパットがあったり……。同年代のダニエル・バーガーとプレーオフに突入するも1ホール目でバンカーに。万事休すかと思われたところで、バンカーから直接カップイン。「さすがに興奮しました。思わずクラブを放り投げて、何か大声でわめいてたキャディに体当たりしてしまいました」とご満悦のスピース。2月のAT&Tペブルビーチプロアマの勝利に続くシーズン2勝目はこれ以上ないドラマチックな結末。13年のジョンディアクラシックで10代として実に82年ぶりのツアー優勝を飾ってから5年で10勝のハイペースである。「タイガーに並んだ? いや、彼とは比べものにならないけど、好きなゴルフで結果を出せているなんて夢みたいです」と謙遜した。ちなみにタイガーは24歳の誕生日前に15勝を挙げている。

 ジョンディアクラシックで勝ったときは「落ち着き払っていてプレーの内容はベテランクラス」と先輩たちが舌を巻いたが「ついこの間まで高校生だったとは……」と世代交代を強く印象づけた。

 その実力を遺憾なく発揮したのが15年のマスターズ。史上2番目の年少記録でグリーンジャケットに袖を通すと、続く全米オープンも逆転で制してメジャー2連勝。全米プロでも2位に入り世界ランク1位に。その年は最終戦のツアー選手権も含め5勝を挙げスピース時代の到来を感じさせた。

 しかし翌年のマスターズで連覇目前までいきながら、最終日の12番で池ポチャ2発で撃沈、2位タイに甘んじた。その挫折を乗り越えての今回の勝利で再び15年の勢いが戻ってきた。本人も「残りのメジャーにいい感じで臨めそう」と自信をみなぎらせている。今季もツアーの"目"になるのは間違いない。

 
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