スロープレーの2打罰で予選落ち喫したプロ
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2020/11/03号
2020/11/19更新

スロープレーの2打罰で
予選落ち喫したプロ

 渋野日向子が出場し畑岡奈紗が3位に入った米女子ツアーのメジャー、全米女子プロ。予選ラウンドである事件が起きていた。

 昨年LPGAツアーデビューしたチェコ出身の美人プロ、クララ・スピルコバは2日目を終えて通算5オーバーで、4試合ぶりに予選を突破したかに思われた。ところがラウンド後に2ストロークのペナルティが科され、カットラインに1打足りずに予選落ちとなった。

 2打罰の理由はペースオブプレー、つまりはスロープレーだ。プレーが遅い場合、ペースアップを促すためにまず競技委員がストップウォッチを手にその組につく。プレーするまでの時間を計測し遅いとまず警告。その後改善されないとペナルティ。さらに悪質な場合は罰金も科されることになっている。スピルコバの場合も競技委員のペースアップの指導にもかかわらず遅かったため、2打罰が科される事態になったのだが、LPGAツアーは以前からスロープレー撲滅をうたいながら実際にはペナルティの処置がとられるのはごくまれ。

 そのため、メジャー2勝のステイシー・ルイスは今年初めに優勝したスコティッシュオープンで「1ラウンドに5時間以上かかるなんてバカげている。プレーしている側は良いかもしれないけれど、見ている側はたまったものじゃない。スロープレーを改善するためにもっと積極的な策を講じてもらいたい」と訴えていた。さらに「罰金じゃなくペナルティがふさわしい」とも指摘していた。

 そして今回のスピルコバ騒動である。カットラインに1打余裕のある位置でホールアウトしながら2打罰でアウト。規則は規則、裁定は裁定なのでなんともいえないが、25歳の彼女にとってはショックだろう。とくに今シーズンは出場11試合中7試合しか予選を通っておらず、ポイントランク89位とシード取りに崖っぷちなのだから。

 スロープレーに厳しく対処するといいながら、ほぼほぼ見逃してきたLPGAもやるときはやる!?

  
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