祝80歳ニクラスがタイガーを大いに語る
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2020/2/04号
2020/02/05更新

祝80歳ニクラスが
タイガーを大いに語る

 ジャック・ニクラスが80歳の誕生日(1月21日)を前に記者の質問に答え、タイガー・ウッズの強さやクラブの進化などについて語った。

「われわれの時代と現代では道具が大きく違う」というニクラスは「昔のクラブのほうがずっとチャレンジングで努力にこたえてくれるものだった。誰にでも使いこなせるという意味でアマチュアがモダンクラブの恩恵を受け、気に入っているのは十分承知しているが……」と、小首をかしげる。

 アマチュアにとってはうれしい最新テクノロジーだが、御大がいわんとするのは、いまどきのプロがいかに“やさしい"道具を使っているかということ。さまざまな工夫を凝らし、難しい道具を使いこなしていたころの技術を最近では学ぶ必要がなくなったというのだ。

「タイガーはちょうどオールドクラブとニュークラブの過渡期に登場したプレーヤー。彼は父親の影響でオールドクラブを使いこなす術を学んできた。だから道具が進化してもショットのバラエティが豊富で七色の球筋を操れる」

 ニクラスいわく「オールドクラブで技術を磨いたタイガーはクラブの進化を味方につけ、存分に活用してきた」「いうならばオールドスクールのショットメーキングとニュースクールのギア、両方を自分のものにしている。古いクラブで学んだ技術を新しいクラブで存分に生かす。それゆえ彼にとってゴルフはいとも簡単なのだ」

 しかし、そんなタイガーでも、今や決して〝飛ばし屋〟ではない。97年にタイガーが初めてマスターズを制したときの平均飛距離は294・8ヤードでジョン・デーリーに次いで2位。パー3以外では1ホールを除いてすべてセカンドショットでウェッジを握った。ちなみに19年に優勝した際は299・6ヤードで全体の51位タイ。それほど選手の平均飛距離は伸び、そこには用品の進化の影響が大きいということ。「時代は変わった……」と、ちょっぴり感傷的な御大だった。

  
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