週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

シンデレラ!?きっかけはガラスの……
ではなくゴルフ靴だった

きっかけは靴。となると、これはシンデレラのお話……!?

　今年の全米女子オープンに優勝し、ＬＰＧＡの新人賞を獲得したイ・ジョンウン６。彼女のマネジャー、ジェニファー・キムさんは靴がきっかけでプロツアーの世界に“デビュー＂した。

　アメリカのシカゴにあるゴルフ練習場（ショップを併設）で働いていたキムさんのところに、昨年の６月、ゴルフシューズを探しにやってきたのは、パク・インビの夫。近くで開催されていた全米女子プロで使用するインビのシューズを買いに来ていたのだ。応対したキムさんはシカゴのイリノイ大学を卒業したばかり。キムさんは大学のゴルフチームに所属しており、大学時代からその練習場で働いていたという。インビの夫を接客した後、知り合いから全米女子プロの観戦チケットをたまたまもらったキムさんは女子プロの試合を初観戦。すると、接客をしたインビの夫がキムさんのことを覚えていて、一緒に観戦することに。そこで韓国のマネジメント会社スタッフを紹介されると、そのスタッフが昨年11月にキムさんに電話をかけてきてイ・ジョンウン６のマネジャーの仕事をオファー。小学校時代に韓国で過ごしたことのあるキムさんはバイリンガルで、ゴルフにも精通しており、大学の専攻はマーケティングとマネージング。まさに条件にピタリ。なによりジョンウン６と歳が近いこともあって気が合ったことが大きかったという。ジョンウン６がゴルフに集中できるように、彼女と共に世界各地を飛び回ってサポート。キムさんの“内助の功＂もあってか、ジョンウン６は全米女子オープンを制覇。そのほか２位が３回、トップ10入り10回で、見事新人王に輝いた。

　大学を卒業したばかりのショップの店員から、世界を飛び回るマネジャーに転身したキムさん。現在の目標はジョンウン６と二人三脚でオリンピックの金メダルを奪取することだという。

　これはスマイリングシンデレラならぬ、ワーキングシンデレラ!?　ガラスの靴ではなくゴルフシューズからシンデレラ誕生というのがいかにもいまの時代らしい。

　　
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