ありがとう大山亜由美さん。あなたは私たちの心の中にいます
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2019/05/28号
2019/06/07更新

ありがとう大山亜由美さん。
あなたは私たちの心の中にいます

 女子プロゴルファーの大山亜由美さんががんで亡くなり、5月17・18日に通夜と葬儀が執り行われた。弊誌にもたびたび登場した大山さん。彼女と接した記者やカメラマンが“一人の女性"としてまた“仕事人"としての大山さんを語った。

 大山さんのプロテスト合格は2015年。「合格が決まった後、撮影に入ったんですが、ポーズをどうしようかなという話になって。『決めポーズないの?』と、ちょっと“無茶ぶり"したら『えー、どうしよう』となって。『じゃあ、ジャンプするのは?』と言ったら、思いっきり飛んでくれました。それだけで絵になりました」(記者、40代)

 その後は、弊誌や姉妹誌でレッスンのほかさまざまな特集に登場。「プロテスト合格直後にレッスン取材をお願いしました。初対面だったので、ちょっとドキドキしていたのですが、明るくテキパキした感じで助かりましたね。テーマは“飛ばし"だったのですが、いろんなアイデアを出してくれて、メインは“あえてスタンスを狭くする"に決まりました。ルックスの良さもあるけど、何か感じるものがあって、読者プレゼント用とは別にサインボールをもらっちゃいました。ちっちゃいボールに一生懸命書いてくれたなあ」(記者、30代)。「スラッとした長身で目がくりっとした美人。2015年に初めて撮影しましたが、『人気が出そうな子だな』と思いました。話すときは、鹿児島なまりを隠そうとしているんだけど、取材に熱が入ってくるとぽろっと出たりして、そんなところもかわいくて印象に残っています。いろんなポーズもとってくれてプロ意識やサービス精神もありました」(カメラマン、50代)「2016年の4月に熊本で大地震が起きたとき、その後のツアー会場でチャリティ企画に協力してくれました。急なお願いだったのに、快くウェアを提供してくれて。自身も鹿児島出身で、お隣の熊本のことを心配している様子でした」(記者、30代)

 周囲の証言から伝わってくるのは彼女の明るさ、真面目さ。別の記者も言う。「周囲の期待に応えようと必死な様子は常々伝わってきました。試合会場と地元の鹿児島を行ったり来たりして、空き時間はトレーニングにあてる日々だったようです。2016年には浴衣での撮影にも協力してくれました。ハードスケジュールの息抜きにもなったのか、とてもリラックスした様子で。あいにくの雨空でしたが、楽しそうにしていたのが印象に残っています。慣れない下駄で、しかも足場がよくないのに、そこはさすがアスリートのバランス感覚というか体幹の強さというか、ポーズをバシッと決めてくれました。『このままお祭にでも行きたいな』と、目をキラキラさせていたのを思い出します」(記者、40代)

 前出の30代記者の取材メモには、当時の大山さんのコメントとして「ギャラリーがいるとテンションが上がる」「アメリカに住みたい」という文言が残っている。プロテスト合格時も「アニカ・ソレンスタムを目指したい」と将来の夢を語っていた。

 25歳。「志半ば」と一言で表しきれない、豊かな人生でもあったように思う。心よりご冥福をお祈りします。

  
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