ゴルフ界ではナシ。話題の”プロテスト”
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2017/10/24号
2017/12/13更新

ゴルフ界ではナシ。
話題の”プロテスト”

 最近、米スポーツ界で"プロテスト"が話題になっている。プロになるためのテストではなく、抗議を意味する"プロテスト行為"のことだ。

 今年のプレジデンツカップにはクリントン、ブッシュ、オバマと歴代の大統領に加え、最終日にはトランプ大統領も姿を現した。大統領が来ることはギリギリまで明かされなかったが、試合直前、米チーム主将のスティーブ・ストリッカーは「私たちは話し合い、選手の誰もアレ(プロテスト行為)をやりたくないことがわかった。だから、(国旗掲揚と国歌が流れる際)私たちは帽子を取り、手を胸の上において国旗に敬意を表す」と、すでに語っていた。 

 いま、アメリカスポーツ界でたびたび行われているプロテスト行為では、試合前の国旗掲揚の際、起立せずに、片ひざをついたりする。もともとは、昨年アメリカンフットボール(NFL)の選手が、人種差別などに抗議する意思を表したものだが、これにトランプ大統領が先月の演説会で「国旗に敬意を払わない選手に対して、NFLのチームオーナーが『お前はクビだ』と言うのを皆、聞きたがっている」などと語ったことから問題が大きくなった。プロテストを行ったNFLチームは選手を擁護。多くのスポーツ団体が同調し、大リーグでも片ひざをつく選手が現れたり、バスケットリーグでは、優勝チームが恒例のホワイトハウス訪問を取りやめた。人種差別などへのプロテストから、トランプ大統領に対する抗議へと問題がすり替わってしまった感もあるが……。

 そんななかでのプレジデンツカップ。フィル・ミケルソンは「社会的な不公平は存在し、それに対して戦っていかなければならない。でも、今週はアメリカを代表すること、国のため、チームメイトのためにプレーできることを誇りに思う」とコメント。

 もともと保守的で、共和党支持者が多いPGAツアー、誰に言われなくとも、プロテストを行う選手はいなかっただろう。何もしなければ話題にもならなかったものを、キャプテンが皆に同意を求め、それを発表したことで、米ツアーは「超保守」というレッテルが貼られてしまった?

 
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