“レクシー事件”視聴者指摘制限へ……
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2017/05/23号
2017/05/15更新

“レクシー事件”
視聴者指摘制限へ……

 先月のANAインスピレーションでのレクシー事件を受け、USGAとR&Aは1カ月もたたない異例の早さで動いた。

 レクシー事件についておさらいすると……。ANAインスピレーション3日目、レクシー・トンプソンが17番グリーンでマークした地点と別の地点にリプレースしたことを、翌日になってテレビ視聴者が指摘。LPGAは計4打罰をレクシーに課し、13番で伝達。プレーオフの末、レクシーは敗れた。

 これには「視聴者が競技委員であるべきでない」(タイガー・ウッズ)「トロフィはレクシーのもの」(フィル・ミケルソン)などと、他のプロから非難の声が多数上がった。

 これを受けて、USGAとR&Aはテレビ視聴者の指摘の制限に乗り出したのだ。しかし、ゴルフルールの変更ではなく、即時に有効となるルール裁定の変更で、ビデオの判定(によるペナルティ)の制限という形をとっている。この制限を適用する場合は2つあり、一つは、人間の裸眼ではほとんど見えないような違反があった場合。昨年の全米女子オープンのプレーオフで、アンナ・ノードクイストが、バンカー内でアドレスをした際に、わずかに砂つぶが動いたことで、ソールをしたと判断されたことは記憶に新しい。

 もう一つは、選手がリーズナブルな(合理的な)判断を下した場合。ボールをリプレースする時やドロップする際、その場所がビデオで見て正確でないとわかった場合でも、合理的な判断をプレーヤーがしていれば、ペナルティは課せられないとしている。しかし、これが今回のレクシーの状況で適用されるかは、ちょっと疑問が残る。というのも、今回の新しい裁定34-3/10では、特にパッティンググリーンでのボールのリプレースについては、「合理的な判断」の範囲が、他の場合より狭いとしている。あくまで「合理的な判断」で、レクシーのように「意図していなかった」としても「間違った判断」をした場合には何も触れていないからだ。

 
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