霞ヶ関の女性差別問題、JGAが見解安倍、丸川もコメント
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2017/02/21号
2017/02/28更新

霞ヶ関の女性差別問題
JGAが見解安倍、丸川もコメント

 東京五輪のゴルフ会場問題はワイドショーなどでも取り上げられ、社会的にも大きな話題になっている。

 霞ヶ関CCの女性差別問題は国会でも取り上げられ、IOC(国際オリンピック委員会)も疑問符をつけた。

 1月31日の参議院予算委員会で松沢成文議員が「霞ヶ関CCは女性が正会員になれない。加えて原則として日曜日のプレーができない。これは女性差別だ」と持論を展開。対して丸川珠代五輪担当相は「私も非常に奇妙に思うが、スポーツや教育の現場では(そういう部分が)事実として存在する」と釈明。 

 さらに松沢議員は「(女性差別は)五輪憲章に違反する可能性があるとIOCから指摘された。開催国のトップとしての見解は」と問うと、安倍晋三首相は「たとえば丸川担当相と一緒に日曜日にプレーができないというのは、そもそもそういうところでオリンピックを開くのはどうかという意見があるのは当然だろうと思う。丸川大臣にはゴルフ場に対応するよう申し入れている」と答えた。

 これに対し会場選定をIGF(国際ゴルフ連盟)から委託されたJGA(日本ゴルフ協会)は、「見解」を発表。女性差別については「霞ヶ関CCには現在212名の女性会員が在籍。平常年度、年間営業日のうち9割が女性プレー可能日であり、来場者6万5000人のうち9000人を超える女性がプレーしています。日本女子オープンなども開催されていて、十分に門戸は開放されている」(JGA「見解」より抜粋)

 IOCが女性も正会員になれるよう要請していることについては、「霞ヶ関を選ぶ段階でこれらの事情は説明していてIOC、IGFとも了承していたはず。しかし新たな要請にはその対応を検討しているところです」(同)

 さらに新たな展開も。大会組織委員会、IOC、JGA、IGFが連名で霞ヶ関CCに女性正会員を認めることを求める文書をメールで送った後、同コースと会談した。

 霞ヶ関CCのある正会員は「この案件は理事会全員一致が原則。即決できるものではなく、選定時期にはOKだったものが何を今更という感じです」と戸惑いを隠さない。

 会員の総会に諮る可能性もあり、今後の動向にも注目だ。

 
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