ヒューストン制したのはオチョアの”超無名”後輩オルティス
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2020/12/01号
2020/12/21更新

ヒューストン制したのは
オチョアの”超無名”後輩オルティス

 マスターズ前週に行われたヒューストンオープンで松山英樹と世界ランク1位のダスティン・ジョンソン(D・J)を2打差で破り初優勝を飾ったのがカルロス・オルティス。ん、オルティス? 何者?

 知名度はほとんどゼロ。優勝もゼロだったオルティスはメキシコ出身の29歳。元世界2位の松山がコースレコード63で追い上げても、コロナから復帰したD・Jが猛追しても、我が道を行ったのは「いいプレーができていたのでほかの選手のことは眼中になかった。勝てると確信していたから」ときっぱり。

 PGAツアー5年目にして待望の初勝利に「ものすごくいい気分。メキシコの人とテキサス(会場はテキサス)の人に応援してもらえて感無量」と涙が止まらなかった。

「テキサスの人」と彼が言ったのは地元のノーステキサス大学出身だから。ツアー中断以来アメリカ本土では初の有観客(2000人)試合で、ギャラリーの歓声を受け、勝ったのが第二の故郷だっただけに感激もひとしおだ。

 出身はグアダラハラ。メキシコが生んだスーパースター、元女子世界ナンバー1のロレーナ・オチョアと同郷で、練習していたのも同じゴルフ場。オチョアは10歳年上のため直接的な交流はなかったが「いつも熱心に練習している姿を見て、子ども心にすごいなぁと思っていた」という。

 ただ優勝してもマスターズには出られなかった。しかし来年4月のマスターズの出場権は獲得。タイガーが世紀の復活優勝を飾った昨年の大会、オルティスはオーガスタにいた。プレーするためではない。

 弟がラテンアメリカアマに優勝しマスターズに出場していたからだ。弟がオーガスタでプレーする姿はもちろん誇らしかったし心から応援した。だがプロになったからにはこの舞台に立たなければならない、という思いが胸に迫った。今度こそ自分が夢舞台の主人公になる。

 ちなみにオルティスの好物は寿司と日本食だという。

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