コースで白球を追うと心が穏やかに。コロナ最前線で戦う人たち
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2020/11/03号
2020/11/19更新

コースで白球を追うと心が穏やかに。
コロナ最前線で戦う人たち

 世界中で約3800万人が感染し、100万人以上の尊い命を奪った新型コロナウイルス。かつて経験したことのないパンデミックの渦中、最前線で戦った人々が「ゴルフに癒しのパワーがある」と証言した。

 米ゴルフメディアのウェブサイトで4本のショートビデオが公開された。そこに登場するのは4人の医療従事者と警察官。コロナによって過酷なミッションを担った彼らにとってゴルフがどんな役割を果たしたのか? 彼らの証言に耳を傾けると……。

 最初に登場するのは救急病棟に勤務する26歳のボナミシーさん(女性)。「次々に患者が運び込まれ、皆が生きるか死ぬかの瀬戸際。経験したことのない事態に恐怖が募り、医師に『怖いんです』と打ち明けました。すると医師も『自分も怖い』と」。極限状態で1週間のシフトをこなしたあとのゴルフは「精神的なバランスをとるための完璧な場所」と彼女は言う。

 2人目はヘルスケアワーカーのガードナーさん46歳(男性)。コロナで父親を亡くし「見舞いにも行けず、たったひとりで逝ってしまった父にさよならもいえなかった」と苦しい胸の内を明かすが、心の傷を癒したのが「10年前に始めたゴルフ」。「自然のなかで一瞬、すべてを忘れられるときがくる。誰かと一緒にプレーして連帯感が生まれる。辛い思いをしたからこそゴルフの素晴らしさを再認識できた」と話す。

 看護師になって3年目の25歳キャンベルさんは言う。コロナ病棟は「まるでSFの世界のようだった」と。

「ショックでした。でも自然のなかでクラブを握るといつの間にか普通の自分に戻っていた」週7日、1日16時間働いていた警察官のラッセルさん(54歳)は「ゴルフはセラピー」と言う。「どんな有名なカウンセラーと話すよりコースで白球を追いかけることで心の平穏を取り戻せる」。

 ゴルフは癒し。スコアとは関係なくその場にいられる幸せを噛みしめたらどうだろう。

一覧へ戻る


バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト