ロボットと電動カート。コロナ禍時代〝非接触型〞サービス2例
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2020/10/20号
2020/10/26更新

ロボットと電動カート。
コロナ禍時代〝非接触型〞サービス2例

 コロナ禍もあってか、ゴルフ場でも人と接触しないですむ"自動化"が進んでいる。

 北海道の札幌テイネGCでは自律走行配膳AIロボット「サービスショット」を試験導入している。これまでの配膳ロボットは天井設置のセンサーのルートに沿って歩行する方式で、準備に期間や配置工事が必須で、そのコストが普及を妨げていたという。しかし、AFS社が開発した同ロボットはAIに静止位置を記憶させ、配膳時のテーブル、椅子、人などをよけ、店内を歩行する完全自律歩行型。準備期間と工事が不要で、また料理収納の清潔感(抗菌処理された収納ボックスに料理を入れる密閉型)が採用の決め手になった。

 配膳のほか、下げ膳、客の席を回って追加注文を促す機能や、客のスマートフォンを活用した注文端末オーダーシステムとの連携も可能という。同GCの五十嵐伸明氏は「フロント清算などと同様、省力化という意味合いももちろんあります。さらに人と人の接触を避けることでコロナ禍対策ということも考えました」と話す。

 次はカートの話。千葉県の太平洋クラブ八千代Cはスループレー専用コースで、原則的には歩きラウンド、手引きカートを使うシステムだ。しかしコースにはアップダウンが少々あり、年配者への配慮を考えていた。そこで「チップナビゲーター」(製造元は豪州MIGゴルフ)という電動カートを導入。人は乗れず積めるのはキャディバッグ1個のみだが、リモコンで操作可能。

 カート採用の経緯を説明すると……。全英オープンを5度勝ったピーター・トムソンの子息、アンドリュー・トムソン氏は国際弁護士として日本に住んでいる。彼が会員でもある豪州のロイヤル・メルボルンGCをはじめ、欧米の名門コースで同カートが使われている話をゴルフメディアに話した。これを伝え聞いた太平洋Cが、アンドリュー氏に豪州からの輸入を依頼したという。

「手引きカートは乗用に比べて芝も傷めずにすみ、オーストラリアでは個人所有のケースも多い。また4人で乗る乗用カートより、1人用カートが人と接触しないのはいうまでもなく、コロナ対策と言えるのでは」(アンドリュー氏)。

 同コースでは10月末から配備するという。

  
【関連記事】こちらも注目です!
2020/10/13 「カートに乗って!」米LPGAがキャディに異例の通達

一覧へ戻る


バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト