「She ismy hero!」ワトソンの妻ヒラリーさん亡くなる
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2019/12/24号
2020/01/15更新

「She ismy hero!」
ワトソンの妻ヒラリーさん亡くなる

 トム・ワトソンの妻ヒラリーさんが膵臓ガンにより11月23日に他界した。享年63歳。死を悼む声がゴルフ界を包んでいる。

 「彼女は私たちの魂に忘れることのできない痕跡を残して旅立ちました。ガンの闘病中、死ぬために生きているのではないと言い続けたヒラリー。彼女は私のヒーローです」と看取った夫は心境を綴っている。

 病が発覚したのは2年前。腹痛で検査を受けると膵臓ガンが見つかり、以来、化学治療、放射線などの治療を受け18年には患部を取り除く外科手術も行われた。その結果医師から寛解を告げられたのだが、喜びもつかの間、ほどなく再発。再び苦痛を伴う治療が試みられたがついに還らぬ人となった。

 闘病中も大好きだったウエスタン式馬術競技の一種、カッティングの大会に出続けたヒラリーさん。18年の大手術の後も「私は決して諦めない」と競技に出場し全国3位、19年にも4位に入賞しており「馬が私を突き動かす原動力。大好きなの」と語っていた。

 妻の影響でワトソンもカッティングの虜になり「ゴルフより馬に情熱がある」と本人が語ったほど。全英シニアオープン引退を表明した今年7月には「これからはガンと闘う妻と一緒に闘う」と語り、治療センターの近くに移り住み病床の妻を支え続けた。

 ミケルソンは妻が乳ガンで闘病したこともあり、夫婦でヒラリーさんの相談相手になっていたという。アーニー・エルスやジャスティン・ローズらPGA関係者がこぞって追悼コメントをSNSにアップ。「素晴らしい女性だった」と皆が口を揃えるヒラリーさん。彼女の思い出はワトソンはじめ多くの人々の心のなかで生き続ける。

 4日の追悼式で親族は「献花のかわりにホスピスで闘病中の子どもたちのために寄付をしてほしい」と呼びかけた。

  
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