週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

来年からイギリスでは
マスターズが無料では見られない！

　イギリスで来年のマスターズライブ中継から国営放送のＢＢＣが撤退し、有料の衛星テレビ、スカイスポーツが中継することが明らかになった。

　ＢＢＣは１９５５年からマスターズ中継を行っており、67年からはライブ中継をしてきた。昨年のライブ放映は、土、日のみだったが、ＢＢＣの広報によればさらに「私たちは巨額の支出規制を続けており、すべてのスポーツの放映権の判断について検討しているところです」と、マスターズのライブ放映自体を断念した。ＢＢＣは２０１６年には全英オープンの放映をスカイスポーツに奪われ、オリンピックのゴルフを除いて、４大メジャー大会の放映をこれですべて失うこととなった。要は、緊縮財政を進めるなかで、巨額となったゴルフの放映権料に付き合いきれなくなったということなのだろう。来年はラジオとウェブサイト、試合後のハイライトのみを放映することになる。

　一方、約10年間、ＢＢＣとともに放映していたスカイスポーツは「マスターズはスカイスポーツにいくつもの素晴らしい瞬間を提供してくれました。私たちは世界でもっとも注目されるスポーツイベントの一つをさらに放映できることを楽しみにしています。私たちのゴルフチームは、マスターズの魔法を視聴者とともに共有できる素晴らしい仕事をし続けることでしょう」（マネージングディレクターのロブ・ウェブスター氏）とコメント。

　かつて、米シニアツアー（現チャンピオンズツアー）が、ケーブル局と独占放映の契約を結び、地上波のテレビ局から撤退し、アメリカでの人気が一気に衰えたということもあった。当時と比べると、インターネット中継など、事情は大きく変わっている。しかし、ゴルフ人口の減少、ゴルフ人気の低下が懸念されるなか、無料の地上波でゴルフが見られなくなることで、イギリスでゴルフ人気に陰りが出るようなことにならなければ良いのだが……。

　　
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