シブコの記念切手がR&Aの公式記念品になったワケ
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2019/10/08号
2019/10/17更新

シブコの記念切手が
R&Aの公式記念品になったワケ

 シブコこと渋野日向子の記念切手が発売されるのはご存知の向きも多いだろう。しかしながら、それがAIG全英女子オープン主催のR&Aがデザインした公式記念商品というから驚く。

渋野の笑顔やふるまい、プレーが世界を魅了した

 42年ぶりに樋口久子に次いで海外メジャー優勝を果たした渋野を称えて「渋野日向子選手2019AIG全英女子オープン記念フレーム切手セット」を発売するのはエンスカイという販売・企画会社。しかし、単なる一商品がなぜR&Aの記念商品となったのか……。

 R&Aとは3つの事業体の総称で「世界のルールを統括」する部門、試合を主催する「チャンピオンシップス リミテッド」(CL)部門、「財団」部門からなる。会員組織自体は「The R&A」。

 全英女子オープンを主催するのはもちろん「CL」で、事業営業部的役割を持つ。同オープンは01年からメジャーになり、冠スポンサーも変わって、今年からAIG(保険会社)になった。ちょっとうがった見方をすれば、CLとしてはこの新冠スポンサーを持ち上げたかったともいえる。さらに、渋野の勝利は大会のイメージアップの格好の材料になったのではないかという見方も大きい。

 今年、日本人として12人目のThe R&Aの会員になった武居振一氏(JGAミュージアム参与)はこう話す。「同オープンが終わった後、R&Aは次のようにコメントしていました。『スマイリングシンデレラの名前は英国人にも浸透。印象的で今までになかった爽やかなチャンピオンだ』と。日本以上に渋野を評価していた印象でした」

 また、五輪テストイベント会場の霞ヶ関CCでIGF(国際ゴルフ連盟)のピーター・ドーソン会長(元R&A最高責任者)は「彼女の素敵なスマイルは日本だけでなく、世界中を魅了した。日本人がメジャーを制したことは五輪成功に向けて後押しになる」と絶賛。

 記念切手でいえばゴルフ界では08年、アマでプロの試合に最年少優勝の石川遼、17年には宮里藍のものが発売されている。また違う分野のアスリートでは大リーグのイチロー、テニスの大坂なおみも発売されているが、渋野のように、“公式"ではなかった。そういった意味でも“シブコは初の快挙"といえそうだ。

  
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