本来なら自己判断。遼の池ポチャビデオでジャッジ
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2019/07/30号
2019/08/26更新

本来なら自己判断。
遼の池ポチャビデオでジャッジ

 新ルールではテレビなどで後に違反が発覚しても、現場での人間の“目"が優先されるはずだが、今回は映像によるジャッジが決め手となったケースがあった。

注目組だったので、カメラが一挙手一投足を記録していた

 日本プロ2日目、17番パー3。石川遼は風を読み違え、池ポチャ。ところがその池に入ったボールが、その前にペナルティエリアを示す赤線を越えているかどうか、石川には見えていなかったという。もし赤線を越えていれば、池を越えたサイドにドロップできるが、そうでなければ、元の位置(この場合ティーイングエリア)に戻って打つ、池の手前側を横切った地点から2クラブ以内にドロップなどの手があった。

 優勝争いをしている石川にとっては、赤線を越えているか否かは大きな問題だ。競技委員を呼んで裁定を仰いだが、結局、越えていないと判定。その決め手になったのがモニターしていたテレビの映像だった。

 結局、石川は池の手前から打つことを選択し、打った球はナイスショットで見事ボギーにおさめた。

 最近は、野球、ラグビー、テニス、サッカーなどでもビデオ判定が常識になった。しかし、ゴルフではフィールドが広く、それは不可能。今回のケースも優勝を争う組だったから映像が残っていたが、そうでなければこうスムーズにはいかなかったかもしれない。新ルールではゴルフ本来の「自分がレフェリー」の精神に立ち返ろうという改正が根本にある。ペナルティエリアを横切った場所は自分で判断し、ボールを確認するための告知は必要ではなくなった。また前述したように、テレビなどで後にルール違反が発覚しても問われなくなった。今回の石川のケースも本来、自己判断でもよかったのだが、ビデオがあったので念には念を入れたということだろう。

  
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