速やかにスコアカード提出の「速やか」ってどれくらい?
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2019/07/9号
2019/08/19更新

速やかにスコアカード提出の
「速やか」ってどれくらい?

 スコアカードは速やかに委員会に提出しなければならない、というのはゴルフ規則3・3b(2)。この「速やかに」というのは、どのくらいの時間を指すのだろう? 問題が起きてしまった。

 先の全米オープンのメリーランド地区予選会で16歳のスカイラー・フォックスが規則3・3b(2)に違反し、失格処分を受けた。言い分はUSGAとフォックスサイドで異なる。フォックスはプレー中、頭痛に苦しみ、36ホールのうち最初の18ホールのホールアウト後に頭痛薬を車に取りに行った。その後トイレに寄ってスコアテントに戻ると、スコア不提出で失格になっていたという。

 「息子はトイレに行かなければならなかった。待てないというので、行かせたんだ。ほかにやりようがないだろう」とは父親のジョー・フォックス氏。本人は18ホールの時点で6オーバーで「(全米オープンの)本戦に出られるチャンスはほとんどなかったけれど、(残りの18ホール)コースに出て、恥ずかしくないスコアを出したかった」と語る。それだけに、父親にすれば「(チャンスがないのだから)出場させたとしても、誰も傷つけるわけではない。次の組は18番のグリーンに来ていなかった。10分くらい待てないのか?」ということになる。

 USGA側にすれば、次の組がスコアテントに向かっていて、フォックスが戻るまでに15分前後かかっていたとしている。もちろん病気ということであれば、待つこともできるが、頭痛であることを聞かされていなかったという。さらにフォックスを探したが、見つからず、結局、カード不提出で失格処分にしたということだ。「速やかに提出」の速やかというのは委員会の裁量で決められるというのが言い分。

 こうなると水かけ論。どちらに分があるとも言えない気が……。

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