白人以外のジュニアゴルファー20年で20%増
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2019/06/18号
2019/07/09更新

白人以外のジュニアゴルファー
20年で20%増

 アメリカのナショナルゴルフファンデーション(NGF)が18年度版ゴルフ業界動向年次レポートを発表。20年前に比べ有色人ジュニアの割合の上昇が顕著になった。

 タイガー・ウッズがゴルフシーンに登場してからおよそ20年。レポートによると米国で実際コースに出てプレーした実働ゴルファーは前年比30万人増の2420万人。うち6~17歳までのジュニアと18~34歳までのヤングアダルトの割合は全体の35パーセントで、ジュニア人口は250万人を数えている。

 20年前は6パーセントだった白人以外のマイノリティのニューカマー(ビギナー)は現在全体の4分の1に当たる26パーセントを占めるようになった。「ファーストティ」などのジュニア育成プログラムが広がりを見せ、有名選手たちもジュニア基金を盛り上げていることに加え、タイガーの復活で有色人種層にゴルフ熱が再燃しているようだ。

 だが一方で全米プロゴルフ選手権を主宰するPGAオブアメリカのチーフエグゼクティブオフィサー、ピート・ベヴァキュア氏は警鐘を鳴らす。「タイガーの登場から20年たっても全米プロの出場者156人のうちアフリカ系のアメリカ人はタイガーだけ。そこはまったく変わっていない。いかにゴルフを身近な存在にするか、たとえば女性やマイノリティといったさまざまな人がアクセスしやすい環境を整えなければならない」

 確かに現在レギュラーツアーに常駐しているアフリカ系アメリカ人はタイガーとハロルド・ヴァーナー3世だけ。アジア系は増えたが、その点は20年前とあまり変わっていない。

 NGFの研究によると両親がゴルファーの家庭に育った子供がゴルフをする確率は4分の1。トニー・フィナウのように両親がまったくゴルフを知らず「老人のスポーツだと思っていた」という環境でクラブを握る確率は250分の1だという。ひとくちに「ゴルフ人口を増やそう」といっても一筋縄ではいかないようで……。

  
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