選手の拠点、用品の輸出入……ブレグジットでゴルフ界にも影響が
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2019/03/05号
2019/03/04更新

選手の拠点、用品の輸出入……
ブレグジットでゴルフ界にも影響が

 3月末に控えた英国のEU(欧州連合)からの離脱(ブレグジット)は、いまだEUとの合意が得られぬままもめているが、これはゴルフ界にとっても他人事ではない。

 スコットランド出身のEU側の弁護士は「シャワールームが汚いからといって、そのままゴルフコースから帰るわけにはいかない」と、問題を抱えるEUをゴルフ場のシャワールームに例えて語る。確かに国境問題や関税、出入国問題など、EUとの合意ができずに離脱すれば、大混乱が起きるのは間違いない。そしてその合意内容によっては、ゴルフ界も少なからず影響を受けることになる。

 まず、欧州ツアーでは英国に本拠を構える選手やスタッフなどが多い。となると今後は、ヨーロッパのどこか別の地域にベースを移すべきかが問題になるし、関税等が確定しないと英国への輸出入に混乱が起きることから、イギリスのゴルファーが新しいクラブを入手できなくなる可能性もある。

 ただ、もっとも不安を抱えているのは、アイルランド共和国と英領の北アイルランドとの国境問題だろう。アイルランドにある5つ星リゾートのロッホアーンでは「国境近くにあるこのリゾートがブレグジット問題のため、今後どう運営していくか不確実になっている」と懸念する。

 やはり5つ星の北アイルランドにあるアードグラスGCは「ブレグジットが何をもたらすかを語らなければいいこと。そうすればメンバーは安定し、旅行業界への投資を続けている限り、クラブには明るい未来がある」などと自嘲気味に語っている。

 4年前に一時195円にまで値上がりしていたイギリスポンドは、離脱を決めた国民投票後126円台にまで落ち込み、現在は141円前後を推移している。合意内容次第では、さらに大きく動く可能性があるということで、海外からのゴルフ観光客の動向も変わるだろう。ということは、イングランド、スコットランドでゴルフをするのなら“いまのいま"がチャンスなのかもしれないが……。

  
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