松くい虫対策に助成金交付や強い品種苗配布
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2018/10/16号
2018/11/01更新

松くい虫対策に
助成金交付や強い品種苗配布

  ゴルフ場にとっても、景観を楽しむゴルファーにとっても松くい虫の被害は深刻だ。

補償の対象になるケースも

 その被害を最小限に食い止めようと活動しているのが、公益社団法人 ゴルフ緑化促進会(GGG)。同会はもともと、文字どおりゴルフ場の緑化促進のために設立されたが、現在は公共施設(学校、福祉施設、公園、河川敷)の緑化、ほかにも海岸防災林の再生、桜公園の造成などと活動は広がっている。松くい虫対策助成事業もその一環だ。

 同事業は2年前から行われ、松くい虫被害に苦慮しているゴルフ場に助成金を支払う仕組み。30年度分は10月中旬から受付を開始する。

 助成対象は、松の根本より地上1・2メートル地点で、直径30センチ以上の被害にあっている松。申請する場合は、GGG指定の申請希望届に必要事項を記入して11月中旬までに被害松の遠景写真とともに同会宛に送付する。

 申請書は来年1月で締め切り、2月に審査委員会で審査し、2月下旬に助成の可否を連絡し、3月中に助成金支払いの手続きを完了するという流れ。助成金額は1本につき2万円で、上限額は正会員ゴルフ場で50万円まで。非正会員ゴルフ場で20万円までとなっている。昨年は全国67ゴルフ場に助成したという。今年はさらに増えると予想される。

 GGGの松くい虫対策といえばもう1つ。東京大学大学院生命科学研究科附属千葉演習林に1982年から研究助成しているが、そこで育てた抵抗性松苗(松くい虫に強い品種)を全国のゴルフ場に配布しているのだ。

 松くい虫対策として防虫剤を注射するのはコストが甚大。ある有名コースの松には1000万円かけているともいわれる。経営的に苦しいゴルフ場にとって、同会の助成金は干天の慈雨であろう。

  
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