アリソン手描きの設計図を朝霞で見よう!
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2018/10/16号
2018/10/26更新

アリソン手描きの設計図を
朝霞で見よう!

   埼玉県朝霞市といえば、東京GC朝霞Cがあったところとしてご存知の向きも多いだろうが、今秋、同コースを設計したチャールズ・ヒュー・アリソンの手描き設計図が朝霞市博物館で公開される。

 アリソンはオックスフォード大学で神学、造園学を学び、1930年、東京GC朝霞C設計のため来日。帝国ホテルにこもり10日間で同コースを描き上げた。滞在した2カ月半の間に、藤沢CC、川奈ホテル富士C、廣野GCを設計。東京・朝霞と藤沢は現存しないが、現在、川奈、廣野は世界でも高い評価を得ている。設計のほかにも霞ヶ関CC東C、鳴尾GCの改造にも手を貸している。霞ヶ関工事の時に井上誠一が、廣野の時には上田治が関わっており、日本を代表する名匠2人がアリソンを師と仰ぐ所以だ。

 そのアリソンの東京GCの手描きの設計図は1番、2番の2枚だけ残っていて、3~18番は行方不明だったのだが、4年前、同じく朝霞市博物館で「東京GC展」を開催する前、廣野にあるJGAゴルフミュージアムの倉庫でミュージアム参与・武居振一氏、同博物館学芸員・伊東麻記子氏が展示物を探している時に偶然発見。その設計図が額装され、今回、同博物館で公開される。

 当時“ハンドライティング(手描き)に教養は宿る"といわれたが、アリソンのそれは深い教養を感じさせる。バンカー、グリーンの勾配など精密に描かれ、造成の具体的図示もしてあって、シェイパー(造形職人)に正確に伝えようという意志が感じられる。「摂津茂和氏の著作にあった図と比較してあります。またレーモンド設計事務所の手によって東京GC朝霞Cのクラブハウス1/200のミニチュアも復元、常設展のほうに展示してあります」(伊藤氏)とのことで、ゴルフの歴史に興味ある人は必見の展覧会。「朝霞町へ行楽に ゴルフ場があった頃」は10月13日〜11月25日に開催。入館無料。

  
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