黄色いリボンの祈り届かず。J・ライル亡くなる
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2018/09/04号
2018/08/24更新

黄色いリボンの祈り届かず。
J・ライル亡くなる

 白血病と闘い続けたオーストラリアのプロ、ジャロッド・ライルが帰らぬ人となってしまった。昨年3度目の再発を宣告され、骨髄移植を受けたが回復が思わしくなく、家族のもとで緩和療法を受けることになった矢先のできごとだった。

  「この文章を書いているだけで胸が張り裂けそうです。夫は辛い治療に耐え、全身全霊病と闘ってきました。でもすでに肉体は限界に達し、化学治療を続けても回復の見込みがなくなりました。これから家族のもとでの緩和療法に入ります」 

  夫のSNSに妻ブリオニーさんが苦しい胸の中を綴ったのは7月末。そのわずか1週間後に、ライルは親族と親しい友人に看取られ、36歳の短すぎる生涯を閉じた。

  17歳(99年)で急性骨髄性白血病と診断されながら不屈の闘志でプロゴルファーになる夢を叶えたライル。下部ツアーで2勝。PGAツアーにも121試合出場するなど活躍してきた。しかし12年に再発。2度目は克服したが3度目の奇跡は起こらなかった。

   WGCブリヂストン招待では選手たちがライルの復帰を願い、帽子に黄色いリボンをつけてプレー。同郷のアダム・スコットは「病と戦いながら彼は素晴らしいプレーを見せてくれた。前向きさ明るさすべてがお手本」とコメント。ジェイソン・デイも「辛くて悲しいニュース。彼は本当にナイスガイ。皆が彼を愛している」と一家にエールを贈った。

  「奥さんや2人の娘さんを思うと辛い。彼は生きてきた年数以上に多くの人にインスピレーションを与えてきた」(マーク・レイシュマン)

  俳優のドウェイン・ジョンソンもツイッターで「愛と光と強さをジャロッドとご家族に」と追悼メッセージ。

  そうした仲間の思いに対し、生前本人は「皆に励まされ、自分は世界で一番ラッキーな選手」と語る動画を公開していたのだが……。

  辛いニュースに心が痛む。合掌。

  
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