悩める元天才少女コーが涙の復活V
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2018/05/29号
2018/08/13更新

悩める元天才少女
コーが涙の復活V

 リディア・コーが1年9カ月ぶりに復活優勝。大会の5日前、21歳になった彼女が自らに贈った誕生日プレゼントはしょっぱい涙の味がしたようだ。

「これまで勝って泣いたことなんてなかったのに今回は涙が止まりませんでした」。待ちに待ったツアー15勝目に「泣きすぎちゃって恥ずかしい」と頬を赤らめたコー。

先月末に開催された米女子ツアーのLPGAメディヒール選手権。最終日を単独トップからスタートしたコーは前半でスコアを落としミンジー・リーに並ばれたがプレーオフ1ホール目でゴルフ史に残る痛快な1打を炸裂させた。パー5の第2打があわやアルバトロスのスーパーショット。ピンそば70センチにぴたりとつけ劇的イーグルで涙、涙の復活Vと相成った。

14歳でプロの試合に勝ち「天才少女」と呼ばれた彼女は世界ランク1位を104週守ったが、一昨年の7月以降勝星が途絶えメディヒール選手権直前にはランクは18位まで後退していた。

結果が出ない苛立ちもありプロデビューから師事していたデビッド・レッドベターのもとを離れゲーリー・ギルクリスト門下へ。クラブもキャロウェイからPXGに換え、キャディに至っては20人近くを取っ替えひっかえ。

さらに、昨年はギルクリストからデビッド・オーに鞍替えしたが、その理由は大勢の生徒を抱えるギルクリストが自分に十分な時間を割いてくれないからだといわれている。

「誰に習ってもデビューから3年で築き上げた彼女の栄光は取り戻せない」とレッドベターはチクリ。才能は認めつつ「ゴルフをわかっていない親が口出しするから彼女が混乱した。16年後半に彼女は燃え尽きてしまった」と辛辣だ。

だが、今回の優勝で元師匠も黙らざるを得ないだろう。「苦しいときに支えてくれた人々の存在に改めて気づかされた」と周囲への感謝の念を深めたコー。5月10日現在の世界ランクは13位までアップしたが、21歳にして天国と地獄を見た彼女がナンバー1に返り咲くのはいつ?

 
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