諦めたら終わりだった。ポールター”最後の切符”巡る紆余曲折
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2018/04/24号
2018/06/15更新

諦めたら終わりだった。
ポールター”最後の切符”巡る紆余曲折

  マスターズは終わってしまったが、今年もさまざまなエピソードが残った。その一つ、42歳のイアン・ポールターを巡るストーリー。

 ポールターといえば欧州ツアー12勝。ライダーカップではその勝負強さから"マッチの鬼"といわれる、英国を代表するプレーヤーだが、昨年末のランキングでトップ50から外れ、マスターズは出場自体が危うい状況だった。

 そんななか、マスターズの前々週のWGCデルマッチプレーに出場。準々決勝まで勝ち上がると、関係者とマスコミから「これで50位以内は確実」といわれ、本人もほっと胸をなでおろしていた。気が抜けたのかはわからないが、準々決勝で敗れ結果はベスト8止まり。すると翌々日信じられないニュースが飛び込んできた。マッチプレー終了後のランキングは51位。マスターズ出場の道が目前で閉ざされのだ。

 「ショックだった。心身ともに疲れ果てそのまま(家族のもとに)帰ろうかと思った」

 それでもマスターズ直前のヒューストンオープンでラストチャンスに賭ける決意をしたポールター。しかし、初日は123位の大誤算。「もう終わったと思った。荷物をまとめて旅立つつもりだった」

 しかし2日目、「とにかく自分のゴルフをすればいい。結果はあとからついてくる」。そう気持ちを切り替えると『64』が出た。予選落ちの危機を回避すると、3日目にはなんとトップタイに躍り出ていたのだ。

 最終日はマッチの鬼の真骨頂。最終18番で6メートルのバーディパットをねじ込みプレーオフに持ち込むと1ホール目で優勝を決め、自らの手でマスターズ最後の切符をもぎ取った。

 直前にフェイクニュースに踊らされながら、正真正銘のラストチャンスをつかむとはさすが。先週は、小平智のマスターズ出場への紆余曲折を紹介したが、ポールターはさらに"曲がりくねった道"を通ってオーガスタにたどり着いた。

 この号が出るころにはマスターズの結果が明らかになっているが、さて……?

 
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