アメリカンドリーム!30歳の消防士がマスターズ
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2018/04/24号
2018/06/15更新

アメリカンドリーム!
30歳の消防士がマスターズ!?

  今年のマスターズは"注目選手"がとても多い大会だった。30歳のアマチュア、マット・パルジアーレもそのひとりだ。

 パルジアーレはマサチューセッツ州ブロックトン市の消防士。もともと大学ゴルフ部で、卒業後も米ツアー入りを目指して5年ほどミニツアーなどで腕を磨いたが、断念。故郷の同市に戻り、父親(今大会で彼のキャディを務めた)と同じ消防士の道を選んだ。その後、アマチュア資格を再取得して競技ゴルフに復帰。社会人ゴルファーの実質的頂点である全米ミッドアマ選手権(優勝者には翌年のマスターズと全米オープンの出場権が与えられる)への挑戦を続け、昨年ようやくタイトルを獲得。

 アメリカでは消防士は町を守る「ローカルヒーロー」と称され、敬意を集める。彼も同優勝後は全米にそのように紹介され、話題の人"になった。

 すると、タイガーから直接、祝福の手紙が届いた。そこには「あなたが消防士であることも(優勝とともに)称賛に値する。忘れられがちだが、消防士は町のために身を挺する危険な仕事であり、私はあなたたちに感謝を伝えたかった」と書かれていたという。

 そして、マスターズの6週間前にタイガーの地元のメダリストGCに招待され一緒にラウンド。さらに、先週の水曜日にはフレッド・カプルスを加え、3人で練習ラウンドを行った。

 パルジアーレにとって12歳上のタイガーは子どものころからの"アイドル"。そのタイガーとのラウンドは至福の時だったろう。しかも、「タイガーは(練習よりも)父と私の話を熱心に聞いてくれた」という。彼は先にマキロイとも練習ラウンド。

 「彼らは私の初めてのマスターズを親身になって助けてくれた。素晴らしい人たちだ」と振り返る。

 日本でも日本ゴルフ協会が事実上の社会人№1を決める日本ミッドアマを開催するが、残念ながら2年前から日本オープンの出場権の付与を廃止している。日本オープンは社会人になっても競技に励むゴルファーに敬意を表する大会であってもいいのでは、と思うのだが……。

 
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