女子プロテスト年齢引き下げで何が起きる?
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2018/03/13号
2018/03/12更新

女子プロテスト年齢引き下げで
何が起きる?

 2019年の女子プロテストはとんでもないことになる!? 日本女子プロゴルフ協会(LPGA)が2019年度からのプロテスト、クォリファイングトーナメント(QT)の新制度を発表。プロテスト受験資格が18歳(当該年4月1日現在)から17歳に変わることになった。

毎年さまざまな"人生模様"が見られるプロテストだが……

女子ツアーは低年齢化が加速。高校卒業後、すぐにプロテストを受験するのが一般的となっている。これまでの規定だと卒業後、約4カ月間は宙ぶらりん。高校3年生のうちに受験できる新制度なら、卒業後すぐに(卒業を待たない者もいるかもしれない)プロ活動ができる。

だが、最終テストが11月上旬となる新制度初年度の2019年は、旧制度下で18歳になるのを待っている2019年3月に高校卒業組と、現役組がダブルで受験することになる。合格ラインは、これまで通り20位タイまでだから、より狭き門になるのはまちがいない。

もうひとつ、プロテストが厳しくなりそうな事情がある。出場順位を争うQTの出場資格が、LPGA会員限定になるのだ。初年度のみ、移行措置として一部非会員も出場できるが、2020年以降はLPGA会員限定となるため、駆け込み受験が増えることも考えられる。

2003年のQT導入以来、LPGAはプロテストとQTを並行して行ってきた。会員以外にTPD単年登録という形で門戸を開放。2015年、2016年の賞金女王イ・ボミを始め、キム・ハヌルら外国人勢の多くが、これを足掛かりに日本ツアーでプレーしてきた経緯がある。

制度改革の理由は「一般の人にわかりにくい仕組みだったから」(LPGA事務局広報担当)とのこと。確かに、試合で活躍しているトッププロ以外は、TPD登録選手の立場がわかりにくかったことは否めない。

それでも、TPD単年登録からの外国勢の存在が、ツアーのレベルアップに大きな役割を果たしてきたのはまちがいない。だからこそ、時代に逆行するような制度改革に対し「体のいい外国人の締め出しではないか」と言う憶測が飛び交っている。

 
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