ロストボール販売で自立支援に。奈良のコースで新しい取り組み
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2018/02/27号
2018/02/26更新

ロストボール販売で自立支援に。
奈良のコースで新しい取り組み

 奈良県のグランデージGCでは池のロストボールを回収し販売して、その利益を障害のある子どもたちの自立支援に当てようという試みが始まっている。

同GCを経営するのはラーメンチェーンの河童ラーメン本舗だが、実はそのグループに放課後デイサービスのココステージがある。さまざまな身体障害、発達障害、自律神経失調症などを持つ小~高校生までの児童・生徒をケアサービスする施設だ。子どもたちは放課後に塾に行くような感覚で同施設を利用しているという。

しかし、「問題はこの施設を卒業してからの自立です」と河童ラーメン本舗・西村篤事業部長。「親御さんの心痛はまさにそこにあります。ならば、自立支援の一環として、傘下で経営するグランデージGCでロストボールを拾い上げ洗浄し、販売する仕事をするのはどうだろうかという話になったのです」(同)

ココサービスは株式会社なので、ロストボール販売のための社会福祉法人・たけのこを立ち上げ、取り組みスタート。

同GCの池(人工池)、クリークの広さは日本1、2位を争うほどだが。

「昨年までは業者がダイバーに頼み、1時間で4000個ほど拾ってもらいました。今年からは福祉法人のほうでやってもらいます。ボールの"埋蔵量"は、年間4万6000人の入場者が3個ずつ池に入れたとして、13万8000個となりますね……」(グランデージGC・中村陽平支配人)。と、勝算はありそうだ。親交のあるディアパークGC(奈良県)にも呼びかけ、同意を得ているという。このような社会貢献の試みが全国のゴルフ場に広がればいいのだが……。

 
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