開幕戦で2位になるなど、今季たびたび優勝争いを演じていた川岸史果がマンシングウェア東海クラシックでついにツアー初優勝。史果はご存じのとおり、ジュニア時代から"怪物"と呼ばれた川岸良兼の次女だ。父娘プロがツアー優勝を果たすのは史上初の快挙。父は娘の優勝をどう見ていたのだろうか。
マンシングウェア東海クラシックの最終日を首位と2打差の7位タイからスタートした川岸史果は、8バーディ、ノーボギーの猛攻でスコアを通算13アンダーと伸ばし大逆転。
日本シニアオープンに出場していて、娘の快挙を見届けられなかった川岸良兼は、「前日にOBは打つし、3パットもやっているので、今週もか……、と思っていました。優勝を意識して崩れていましたからね」という。
そんな父親のネガティブな予想を知る由もない史果は、バーディを量産。優勝カップを手にして「父は6勝で、私はやっと1勝。父は『1勝じゃプロとは認めない』と言っているので、次はメジャーを狙います」と史果は、初優勝の涙もなく次に向かって気を引き締めた。
「優勝争いで痛い目に遭ったり、同級生が先に活躍したり、悔しい思いはしてきましたけど、まだ22歳ですよ。本当の意味でのゴルフの怖さがわからないうちに勝てたのはよかったと思います」と良兼。
日本シニアオープンは台風のために1日順延。良兼は、月曜日の最終日を前に、「嬉しくて」したたかに飲んでしまったそうだ。家族水入らずを迎えたのはその日の晩。父は、たった一言、「おめでとう」と言っただけだった。
史果は10月に行われる米女子ツアーのQTにエントリーしている。
「嫁(喜多麻子、史果の母)によると、来年からはQTで合格しても下部ツアーの出場権がもらえるだけになってしまうらしいんです。『今年は最後のチャンス』と気合を入れているみたいで、夢は大きく持つのはいいことですよ」と期待を寄せる父であった。
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