横峯さくらがいよいよアメリカ本格参戦のときを迎えた。デビュー戦のピュアシルクLPGAクラシックでは残念ながら予選落ちの憂き目を見たが、同期のルーキーたちはまるで水を得た魚のように米ツアーという大海を泳ぎ始めている。
強風に連日のサスペンデッド。過酷な条件のなか、さくらは初日「もったいない」ボギーを連発してつまずき、カットラインに4打及ばず決勝ラウンド進出を逃すと「アメリカって本当にタフ」と思わず本音が口をついた。
そんななか同期のルーキー、キム・セヨン(韓)とアリア・ジュタヌガーン(タイ)の2人がプレーオフに進出。メジャー優勝経験を持つユ・スンヨン(12年クラフトナビスコ選手権V)を含む三つ巴の戦いを22歳のキムが制しうれしいツアー初優勝を飾った。
「10年間夢見てきた瞬間をついに迎えることができました。緊張したけど最後は覚悟を決めて集中できた」とキム。
以前騒がれた韓国の最強世代、88年生まれの“パルパル世代”=シン・ジエやチェ・ナヨンらより5つ年下のキム(93年生まれ)は昨年まで韓国ツアーで腕を磨き通算5勝。満を持して挑んだ米ツアーのQスクール(プロテスト)で6位に入り今季の出場権を獲得した。
テコンドーは黒帯の腕前で次なる夢は「来年のリオ五輪出場」。層の厚い韓国で代表の座を射止めるのは至難の技だが「この優勝で行ける気がしてきました」と微笑んだ。
プレーオフに敗れたジュタヌガーンは姉妹プロとして母国タイでは押しも押されもせぬ人気者。米ツアー挑戦元年の今年期待の新人のひとりでもある。
じつは前週のコーツ選手権でも2位タイにルーキーのジャン・ハナ(韓)が入っている。長らく世界アマチュアランキング1位の座に君臨し昨年プロ転向したミンジー・リー(豪)も虎視眈々と優勝の二文字を狙っており、早くもアメリカでは「今年はルーキーの当たり年」と騒がれている。
上り調子のダブル宮里とともにさくらが米ツアーを席巻するのはいつ…?
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