週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 6/24号
2014/6/17更新

女子プロの1Wのロフトが二極化
アマチュアにはどっちがいい?

 今季の女子プロたちのドライバーを見ると、ロフト多い派・少ない派の二極化が進んだ。これはなぜなんだろう?



14度も試しましたby諸見里

 女子プロたちのロフトは従来、10度弱が多かった。しかし今季、ロフトを増やして10度以上にした選手がチラホラ。宮里美香は9・5度から11度に変更し、諸見里しのぶは9度から最大14度を試しつつ、現在は12度のクラブで戦っている。「最初は14度と聞いて『えっ?』と思ったんですが、実際に打ってみたらいい弾道で飛んでいくしビックリ!」と話していた。

 1・5度前後増やしたプロが増え、ロフト10度を境に二極化が進んだともいえる。「これはヘッドの重心深度の違いによるもの」と分析するのは、クラブ設計家の松尾好員氏だ。「重心深度が浅いとボールが多少上がりにくくなりますが、スピン量は少なくなります。そこでロフトを多くしてやれば高い打ち出しになって飛ぶ弾道になりやすい。ロフトを多くしているのはほとんどが重心深度が浅いモデルを使っているプロばかりでしょう」(松尾氏)

 確かに、宮里も諸見里も重心深度が浅いモデル(テーラーメイドSLDR)を使っている。ということは、重心深度がこれまでと同じレベルのドライバーでロフトアップをしても意味はないということだ。「あくまでもテーラーメイドの前重心タイプのヘッドに限ったこと」(同)というように、実際、森田理香子(スリクソンZ725)や渡邉彩香(ブリヂストンXドライブGRプロト)は9・5度で昨季からとくに変ってはいない。

「見栄からか、ロフトが少なすぎると思える人も少なくないが、かといって多くすれば上がりすぎて飛ばないこともある。ランも含めて飛距離を伸ばすことを考えると、重要なのはヘッドの重心特性に合わせてロフトを選ぶということですね。さらに付け加えると、アマ向けのドライバーは、表示ロフトと実際のロフトで2度前後の差が見られることがあるので、表示にとらわれず実際に打ってみて最適な高さになるロフトを決めることも大切ですよ」(同)

 自分が目指す弾道とヘッドの特性に合わせてロフトを決めるのが賢明ということだ。

 
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