「WE」でゲット、メジャー2勝、プレーオフ1勝。J・スピースの今シーズン
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2015/10/20号
2015/10/15更新

「WE」でゲット
メジャー2勝、プレーオフ1勝。J・スピースの今シーズン

 米ツアー最終戦を制したのはジョーダン・スピース。年末に選ばれるプレーヤー・オブ・ザ・イヤーもジェイソン・デイよりスピースに軍配が上がりそうだ。

25試合に出てトップ10入り15回

 二人はともに今季5勝だが、メジャー2勝、プレーオフ1勝のスピースに対して、デイはメジャー1勝、プレーオフ2勝。これだけでは判断が難しいが、全英で4位、全米プロで2位というメジャーのすべてで、優勝争いに絡んだスピースのほうに分があるのは確かだろう。

 しかし、米ツアーの統計を見ると、なぜスピースがこれほどの成績を収めたのかわからなくなる。部門別のランキングを見ると、ティショットの飛距離は291.8ヤードで78位、フェアウエイキープ率は80位、パーオン率は49位と冴えない。基本的な統計では、唯一平均パット数がトップになっており、実際の平均ストローク数も69.09で、デイの68.89に次いで2位となっている。1ラウンドの平均バーディ数は4.5でこれもデイの4.71に次いで2位。ところが、各試合でのほかの選手のスコアを考慮して調整した平均ストローク数では、スピースが68.911でトップ。つまり、スピースは難しいコンディションの試合で力を発揮しているのだ。

 プレーオフが始まる前、スピースは、「自分のピークをメジャーに合わせて調整していた」と語っており、プレーオフのことはほとんど考えていなかったことを明らかにしていた。そのせいもあってか、プレーオフの第1戦と2戦目で予選落ち。しかし、最終戦で勝てたのには、十分な調整ができたからだ。「ほかの選手は、月曜の朝にほとんど誰も来ていなかった。特に芝の種類が変わったり、気候が変わっているときには、コースの状態を知っておくことが重要だ。試合前に随分と考え、コーチやキャディと長いこと話し合って、憂いをなくした」(スピース)からこそ勝てたのだ。

 スピースはよく「WE(僕たち)」という言葉を使う。入念な準備と数字には表れないクレバーなスコアメーキング。「今年もっとも誇れるのは、マスターズでの勝利」と語るが、完璧な信頼を置くコーチやキャディなどがいてこそできたことで、"チーム"で栄冠を勝ち取っているということなのだろう。

 
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