鬱病と戦うボーディッチがV 「自分で自分のシナリオが描けるようになった」
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2015/6/23号
2015/6/17更新

鬱病と戦うボーディッチがV
「自分で自分のシナリオが描けるようになった」

 バイロン・ネルソンで、2位に4打差をつけて完全優勝を飾ったスティーブン・ボーディッチ。日本では無名と言っていいほどの選手だが、その"復活"に注目が集まっている。

 ジュニア時代から彼のことを知っているアダム・スコットはかつて「彼はあふれる才能を持っており、あとはそれがいつ開花するかだ」と語っていたほど、オーストラリアでは、将来が嘱望されていたプレーヤーだ。

 しかし、ボーディッチは、祖父からの遺伝ともいわれるひどい鬱病に苦しんでおり、それと戦いながらの2勝目だけに大きな価値があると賞賛されているのだ。

 彼の鬱病は深刻で、プレー中に鼻血を出してシャツを汚したり、パットが打てずに涙を流したり。意識が飛んでしまい、キャディに「いま自分が何をしているのか」と聞いたこともあったという。

 本人いわく「人と話すのが苦手で、スタートの2分前まで、ロッカールームにいた。月曜から水曜まで、体が食事を全く受けつけなかったり、プロアマが午前中に終われば、午後から翌朝のスタート2時間前まで酒を飲んでいたりした」とか。06年には、12日間連続して睡眠をとれず、その後2日間眠り続けて、目覚めた時にプールに飛び込んで自殺未遂。発見が遅ければ死んでいただろうという事態だった。

 しかし、症状は徐々に落ち着き、今回の優勝は昨年のテキサスオープン以来の2勝目。以前は人と話すのを避けていたが、今回の優勝インタビューではジョークを交えて、「経験で自分がどういう気分になるか事前にシナリオが描けるようになった」と語っている。今季は、19試合に参戦して9試合で予選通過。まだ完全に克服したとはいえないのかもしれないが、6月8日に32歳の誕生日を迎えたボーディッチ、今回の勝利がさらに大きな飛躍のきっかけになるのかもしれない。

 
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