週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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「勝負にならない…」
タイガー生涯8回目の予選落ち

　アーノルド・パーマー招待で30カ月ぶりの復活優勝を飾ったと思ったらマスターズでは40位タイといまひとつ波に乗れないタイガー。先のウェルズファーゴ選手権では、珍しい救済を受けるも、カットラインに1打足りず、生涯8度目の予選落ちに終わった。

　大会2日目の5番ホール。タイガーが放った打球は左の林に消えた。ところが行ってみると球がない。大捜索の末、競技委員がギャラリーの「球が落ちて転がったのを確かに見た」という証言により「誰かに拾って持っていかれた」と断定。無罰でプレー続行となった。結局、そのホールはパーで凌いだが、全体的にパットが絶不調。2年前に予選落ちしている大会で再び予選敗退が決まった。

　ちなみにタイガーが同一大会で2回予選落ちをしたのは初めて。最近では驚かなくなってしまったが、96年のプロデビュー以来、これが生涯8度目の予選落ちというから、スキャンダル以前のタイガーは、やはりスーパーゴルファーだったのだ。

「構えたときになぜかしっくりこない。昔のクセが出てしまう。それにパー5を攻略できなかったのが敗因」と語るタイガーに、同伴プレーヤーのジェフ・オギルビーは「ショットはぜんぜん悪くない。パットさえ決まっていれば優勝争いに食い込める内容だった」とコメント。だが予選ラウンドの36ホールでトップのニック・ワトニーと12打も差がついたのだから何をかいわんや、本人も「これじゃ勝負にならない」と大きくため息をついた。

　大会前は記者会見を断り、ファンからの質問にウェブサイトの動画で答えるという新たなプランを採用し、マスコミとの確執を感じさせたタイガー。次世代のホープ、リッキー・ファウラーがローリー・マクロイをプレーオフで破って米ツアー初優勝という華やかなニュースの裏で、ひっそり伝えられたウッズの予選落ちだった。

　
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