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週刊ゴルフダイジェスト 8/16号
2011/8/8更新

今季初勝利の宮里藍。“藍勝”の要因は
コースとの“相性”の良さ?

 今年のエビアン・マスターズは09年に続き、宮里藍の今季初勝利でコースとの“藍勝”のよさが浮き彫りになった。




 宮里ばかりでなく、他の日本選手も例年活躍し、総じて日本選手と相性がいい。昨年は宮里美香、不動裕理、馬場ゆかりがトップ10に入り、今年も3位に佐伯三貴、9位が宮里美香。

 日本勢が活躍する原因は……。
「コース(エビアンマスターズGC)のヤーデージが6347ヤードと短く、それに雨続きでグリーンがやわらかくてよくボールが止まったので、非力な日本人でも勝負できたということでしょう。小技のテクニックは日本選手の定評あるところですからね」(ゴルフジャーナリスト・岩田禎夫氏)

 そういえば、宮里藍は父・優氏から「30ヤードのアプローチがスウィングの基本」と叩きこまれ、小技のキレは全米女子ツアー選手のなかでもトップクラス。アキレス腱はやはり飛距離不足ということだろう。ドライバーショットの平均飛距離246・261ヤードでは、どうしても2打目の距離が長くなり、硬いグリーンだと止まらない。

 これまで宮里藍は米ツアーで7勝しているが、その勝った試合でのコースのヤーデージはほぼ6500ヤード以内。それを超すものもあるが、シンガポールやメキシコなどのリゾートコースで、グリーンもそれほどシビアではないコースが多い。

 だから距離も長く、硬いグリーンに仕上げている米本土のメジャーに手が届かないのかもしれない。
「クラストナビスコのミッションヒルズCC(6627ヤード・パー72)では7回挑戦して15位がベスト。これだけでも飛距離不足ははっきりしています。今年全米女子オープンを開催したザ・ブレードモアGCなどは7047ヤードでパー71ですからね。全英女子オープンの行われたカーヌスティGLは6490ヤードと距離こそ6500ヤード以内ですが、グリーンは硬く、リンクスの風、それにトリッキーなホールもあって力技が必要になります。チャンスは大きくないのではないでしょうか」(前出・岩田氏)

 全英女子オープンでは初日から苦戦を強いられた藍。岩田氏の予想通り予選落ちという厳しい結果になってしまった。

 
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