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週刊ゴルフダイジェスト 8/19,26号
2014/8/19更新

関西の名門・鳴尾GC「浜コース」から“100周年”

 鳴尾ゴルフ倶楽部が今年で設立"100周年"を迎えることを知る人は少ない。



現在の「山コース」の鳴尾GC

 同倶楽部の経緯をたどろう──。起源は明治37年(1904年)、英国人ウィリアム・ロビンソンが阪神沿線に造った横屋コース。ロビンソンは日本最初のゴルフ場、神戸GCを造ったアーサー・グルームのグループだが、神戸GCが六甲山にあるため「冬はクローズするので……」という事情で造ったもの。同コースは大正13年(1914年)上田南浜にあった旧鳴尾競馬場跡に移転し、鳴尾ゴルフ・アソシエイツを設立。これがいわゆる「浜コース」である。

 ロビンソンは日本のプロ第1号である福井覚治を使って3ホールを造成している。造成といっても実際は雑草を刈りこんだくらいの原っぱでサンドグリーンだったという。その後、9ホールになり当時の各ホールの「レングスとボギー」が残っている。当時ボギーが標準打数であったのがわかる。1番 321ヤードがパー5で、2番206ヤードがパー4……だった。

 しかしこの浜コースも土地を買収した鈴木商店の工場が建って、大正9年(20年)、閉鎖の止むなきに至る。この時、鳴尾ゴルフ・アソシエイツを廃止し鳴尾ゴルフ倶楽部創設と至ったため、同倶楽部ではこの年を創立記念日としていて、その伝でいえば、今年はまだ94年目。しかし浜コースが造成された時を起点とすれば"100周年"となるわけだ。

 以後、昭和5年(1930年)、現在の「山コース」が開場しているが、浜コースの跡は海浜も埋め当てられ、コースの面影など全くない住宅地となっている。

 コースに歴史あり。

 
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