週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 4/15
2014/4/7更新

2年連続賞金女王へ
森田理香子にまつわる“進化”

 女子ツアーはまだ4戦目を終えたばかりだが、早くも「森田理香子、2年連続賞金女王」の呼び声もかかっている。それだけ森田の充実度は増して、女子ツアー界は確実に"森田時代"に向かっているようだ。



実力、人気とともに森田時代の到来か

 3戦目のTポイントレディスで圧勝したあとのインタビュー。当然のように2年連続賞金女王へ向けての質問が飛んだ。2000年から6年連続で君臨した不動裕理以降、日本人では2年連続での女王はいない。森田は「いい位置にこられたら(狙って)いきたい」と控えめながら、次の言葉で締めくくった。

「他人ができることは自分にもできる!」

 これは師匠・岡本綾子からいつも言い聞かされていること。つまり不動の足跡も視野に入れた言葉だったのだ。

「今年の目標はダブルボギーを叩かない」

 その師匠の言葉を胸に秘め、オフは初めて海外(フロリダ)で10日間の合宿を組んだ。

 不動裕理が年間10勝を挙げた03年の平均ストロークは70.273。昨年の森田は71.009。不動の数字を意識してか!? 森田は今季の目標として、「ダボを打たないこと」を宣言した。

 その言葉とは裏腹に、開幕2戦で4つのダブルボギー(昨年は1)を打ち、今季初勝利を逃したが、続く3戦目ではノーダボを実現し、今季初優勝につなげた。

 さらに、昨年に見られなかった現象がある。それは、「ダボを打たない」という守りの目標を掲げながらも、バーディ率が上がっていることだ。3戦終えた時点で3.889(昨年は年間で3.417)。これは「守りながらも攻める」という森田のスタイルが確立されてきている証左ともいえる。

 守るだけでは勝利の女神は微笑まない。乾坤一擲、一か八か、勝負する場面もなければなるまい。それを端なくも見せてくれたのは、初戦のダイキンオーキッドレディス。最終日18番、2打目で試みた直ドラ(ドライバーで地面から直接打つこと)だ。この積極策で起死回生を狙ったわけだ。この策、優勝にはあと一歩届かなかったものの、攻めの姿勢はひしひしと感じられ、今季も〝森田は強い〟ことを強烈に印象付けた。

「サインを変えました。漢字だと時間がかかるので…」

 森田人気は、着ているウェアの販売にも波及している。昨年、登場した『and per se(アンパスィ)』いうブランドだが、今年になって専門取引店を40店舗から80店舗まで倍増させる方針を明らかにした。女王・森田の活躍が人気に拍車をかけているという。

 さらに、森田人気は意外なところにも影響が及んでいる。それは森田自身のサイン。

「これまでは漢字で表記していましたが、今年からはRikakoに変えました。漢字だと時間がかかるし、ゴチャゴチャしていて汚いと綾子さんに言われて……」

 漢字の画数が多いとサインに時間がかかり、待つファンに申しわけないという配慮からだ。驕らず高ぶらず、という岡本学校の信条がよく現れている出来事だろう。

 森田人気でさらにいえば、ご存知の方も多いだろう。小誌4月1日号表紙は森田だったが、その同じ日に発売されたゴルフ週刊誌も全く同じポーズのそれで、恥ずかしながら見事にかぶってしまった。これは決して示し合わせたことではなく(笑)、まったくの森田人気のなせるワザ!?

 
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