週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 12/4号
2012/11/26更新

2年ぶりの10勝目。
復活遼が本音を語った


2年振りの勝利は、最年少での10勝目となった

 VISA太平洋で2年ぶりの復活優勝を飾った石川遼。さて、勝利の気分はいかがでしたか?

18番の池越え、
いま考えるだけで
ゾクッとします

――2年ぶりの優勝でした。

 ウイニングパットのたった10センチの距離でも手が震えたという感覚は、いままでの9勝ではないことでした。

――18番の2打目は池を越えるギリギリのショットでした。

 ちょっとでも薄めに当たったら、左からのアゲンストだし、雨、寒さ……。245N3打たなければ池に入ってしまうショット。1打リードした場面でしたが、松村(道央)さんより不利な状況で3打目は打てない。16番、17番のボギーでスキを見せていることもあったので、攻めました。ただ、ピンからドローを打ったつもりのボールが、左からの風が強くて、いま考えるだけでゾクッとします。もう、あんなショット打ちたくないですね(笑)。

練習すれば
上手くなるか、
不安がありました

――2年間優勝がないのはつらかった?

 練習すれば上手くなるんだろうか……。そんな不安はありました。ただ、2年ぶりの優勝で、やっている練習にも間違いなかったんだなと。練習することで技術や精度が上がる。精神的にも強くなっていくと確信しました。じつは、もがいているとか、悩んでいるとか、僕自身、大っ嫌いなんです。そう見られたくないんです。かっこつけてると思われるのは、わかっています。ただ、僕は不器用なんです。器用で運動神経がいい人って、なんでもできるじゃないですか。僕は全然できなくて。かげで(猛練習を)やっていても「簡単にやれるんだね」とか「なんでも器用だね」といわれるんです。  練習にしてもトレーニングにしても、すぐには結果にあらわれてくれません。7月にトレーニング不足で、腰を悪くしてから、地味なトレーニングを毎朝毎晩続けても、1カ月2カ月で成果が出ないと嫌だ、というわがままが出てしまうこともありました。

――一番つらかったころは?

 意外と今日(最終日)がつらかったかもしれません。流れが悪くなったり、パッティングに自信が持てなくなったり……。トップに立っていて、優勝にもっとも近いところにいるのに、です。2週続けて予選落ちしたころよりも今日の一瞬の不安だったり、手が震える感覚だったり、そのほうがつらかったですね。

――インタビューの涙も、つらかった2年間を思い出したから?

 泣かないと思ったんですが、キャディやアメリカでもいつも一緒だった仲間やチーム、家族……2年間、サポートしてくれたみんなを見たら、ダメでしたね。

ウイニングボールは
彼女にずっと
プレゼントしてます

――ギャラリーにボールを投げていました。

 いままで、一度も誰にもウイニングボールを投げたことはありません。ずっと彼女にプレゼントしていたんです。この2年間は、寂しい話題でした。「最近ボールくれないね」って。(昨年の大会での)ホールワンのボールはあげていませんが、優勝したときはカップに沈めたボールを絶対プレゼントすることにしてます。



 
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