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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 7/13号
2010/7/2更新

生活費に困り、偽装事故で
保険金を騙し取ったプロが御用

 スポーツ界が大相撲の違法賭博問題で揺れるなか、プロゴルフの世界では、悪質な保険金詐欺容疑で逮捕される者が出た。

 仲間同士で2台の車を使って、わざと衝突事故を起こし、休業補償や治療費として保険金を騙し取ったとして、警視庁交通捜査課は、プロゴルファーの山中恭弘(やすひろ)を含む6人を、今月24日までに逮捕した。

 保険会社があまりにも頻繁に交通事故を起こすことを不審に思い、警視庁に相談していたことから発覚した事件だ。6人が騙し取った金額は、合計4,000万円に上るとみられている。

 山中は、1991年に37歳でプロテストに合格。その後、二部ツアーのグローイングツアー(現チャレンジトーナメント)などの小さい試合に出ていた形跡はあるものの、レギュラーツアーの出場は、1996年のアコムインターナショナルの1試合のみ。それも予選落ちしているために生涯獲得賞金はゼロ。もっぱらレッスンで生計を立てていた。

 2004年にシニア入りの年齢に達してからは、予選会からシニアツアーの出場権を得る年もあり、2005年は予選会14位の資格で7試合に出て、アデランスウェルネスオープンなど3試合で予選を通過。通算45万円弱の賞金を得て、賞金ランク85位になっている。

 しかし、その後、2009年のシニアツアー1次予選に出場した以外に記録に残るような成績は残しておらず、犯行の動機を「生活費に困っていた」と供述しているそうだ。

 今回の逮捕容疑は、2008年5月の追突事故が偽装の疑いを持たれたものだが、同様の手口による犯行は、2007年から始めて、3年間に渡って繰り返し行っていたと警視庁は見ている。

 賞金で生活する夢の果ての犯行と見ることもできるが、しかし地道な活動をしている真面目なプロにとっては、この事件はなはなだ迷惑な話である。

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