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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 6/22号
2010/6/11更新

全ホール、ボール拾い上げOKだった
女子の大会。中止にならないの?

 ボールはあるがままが、ゴルフの大原則。だがツアー競技でも、コースの状態次第では“プリファードライ”と呼ばれる、ボールをマークして拾い上げ、泥などを拭き取り、元の位置に戻してプレーするルールが存在することがご存知だろうか。


横峯さくらもたびたびピックアップしていた
 

 先月行われたヨネックスレディスの大会期間中、このプリファードライの競技特別規則が適用され、ボールの拾い上げが認められた。つまりそれだけコースコンディションがよくなかったということになる。

 だが、試合中、選手達の間から不満の声はあまり出なかった。コースのある新潟県で異常気象が続いたこと、そして大会側も懸命のコース整備を行ったことが選手に伝わっていたからのようだ。

 このプリファードライのケース、ほかのツアーではどう対応しているのだろうか。メジャーの舞台で競技委員を数多く務め、海外ツアーに詳しい日本ゴルフツアー機構(JGTO)山中博史専務理事に聞いてみた。

「JGTOでもプリファードライを適用することは少なくありません。雨などで誰が打ってもボールに泥がついてしまうときや、芝の張替えなどで明らかに他のホールとコンディションが違う場合などです。ツアーでは、ゴルフの基本である『ボールはあるがまま』という競技の部分と、プロの技術を見てもらう部分があるので、そのバランスですね。

 アメリカではショー的要素の部分が強いのか、比較的すぐにプリファードライを採用する傾向にあるようです。また、プレースする箇所についても、USGA管轄の米ツアーなどでは、1クラブ以内、R&A傘下といわれる日本やアジア、ヨーロッパなどでは6インチが基本になっています。

 メジャーの場合、何年もかけてコースを整えているうえ、フェアウェイを硬く締めているので、プリファードライが適用されるケースはそれほど多くはありません。また、マスターズだけは、USGAでもなくR&Aでもない、マスターズ委員会によって取り仕切られているため、『プリファードライなどのルールを適用しなければならないくらいなら、競技を行わない』という方針を打ち出しています」

 プロのよりよいプレーを公平に見せようという観点からは、プリファードライの適用も仕方のないことなのだろう。ただし、これはローカルルール。あくまでも『ボールはあるがまま』が原則ですけどね。

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