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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 7/1号
2008/6/19更新
初めて新卒採用した外資系ゴルフ場
人気の高さは22万円の初任給のせい?

 3年前から大卒の新卒採用を開始していたアコーディア・ゴルフに続き、パシフィックゴルフマネージメント(PGM)が来年4月入社組から大卒の新卒採用を開始した。一般にゴルフ場は知名度が低い、勤務地が都心のオフィスビルではない、などの理由で人材の確保に苦労するケースが多いなか、大資本を背景にした2大外資を中心に、ゴルフ業界の採用事情を追った。

 PGMの採用予定人数は、支配人候補となるマネジメント業務、グリーンキーパー業務で各20人ずつ程度。合計で35~40人程度で初任給は22万円。想定を超える応募があり、グリーンキーパーは当初予定人数から倍増させた。

 東京、大阪、福岡で開催された説明会には親会社PGGIHの草深多計志社長も出席しており、学生向けの会社説明会に親会社の社長が出席したという異例さや、弱冠45歳という社長の年齢も学生に好印象を与えた可能性は高い。

 また、「特に女子の反響が大きかった」というあたりは、再び就職氷河期に突入しつつある女子の就職環境も影響しているかもしれない。

 既に3年前から大卒の新卒採用を開始しているアコーディアの採用実績は初年度の2006年4月入社組が13人、2007年4月入社組が22人、2008年4月入社組が24人。2009年4月入社組はゴルフ場のマネジメント業務、グリーンキーパー業務で各10人程度を予定している。初任給は2008年4月入社実績で20万3000円。

 新卒第一期生が3年目に入り、退職者は初年度と2年目の採用組で各1~2人程度と、かなり定着率は高い。男性しかいなかったグリーンキーパーに、新卒組から5人の女性グリーンキーパーも誕生している。

 2大外資を追うオリックスゴルフマネジメント、ユニマットリバティ、ジェイゴルフなどはいずれも新卒の定期採用はまだ実施していない。

 東急グループのゴルフ場のマネジメントを手掛ける東急リゾートサービスは、ゴルフ場だけでなくホテル、スポーツ施設のフロント、別荘管理や会員権の販売業務など業務範囲は多岐にわたり、新人はジョブローテーションで各業務を経験する。ゴルフ場の支配人やコース管理を志望しても、必ずしも担当出来るとは限らない。ちなみに大卒初任給は18万円。

 用品業界でも必ずしもゴルフ関連の仕事に就ける保証がない、という状況は同じだ。総合用品メーカーであるミズノは扱っている種目数も多岐にわたり、「希望は聞くが本人の適性も見極めて判断する」という。

 ヨネックスもバドミントン、テニス用品が主力であるうえ、業務分担が種目別になっていない。一方、ダイワ精工は釣り具が主力だが、「比較的希望は通りやすい」という。

 初任給はSRIスポーツが20万3500円、ミズノが20万2000円(いずれも2007年4月入社組実績)、ヨネックスとダイワ精工が20万円(2008年4月入社組実績)。

 初任給とその後の給与の上昇ペースは必ずしもリンクはしないし、ボーナスによっても年収は大きく変わるが、初任給だけ比べるとPGMは頭一つ抜けている。想定を超える人気の理由は初任給の高さにも原因があるのかもしれない。

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