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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 9/4号
2007/8/23更新
今年上半期のトーナメント視聴率、
トップは何? 遼くん効果はあったか

 ここ数年、日本のプロゴルフ界の人気は「男低女高」の構図が続いている。それを顕著に示すのがトーナメントテレビ中継の視聴率だろう。今年もその流れは変わらないのか? 上半期の状況を見てみると――。


石川遼優勝のマンシングKSBが 男子視聴率の1位


 現在の女子プロ人気のきっかけを作ったのは、言わずと知れた宮里藍だ。

 ツアーに本格参戦してきた2005年、日本女子プロの14.1パーセントを皮切りに、ヴァーナルレデース、富士通レディース(各13.7パーセント)、新キャタピラー三菱レディース(13.1パーセント)なと軒並み2ケタの高視聴率をマークしている。

 ところが昨年、宮里が戦いの場をアメリカに移すとともに視聴率も低下、関係者の落胆の色も濃かったが、今シーズン前、女子プロゴルフ協会の樋口久子会長が「宮里さんの人気で女子を見る人が増えた分、昨年はその反動で視聴率が落ちた。しかし、ファン層は確実に増えているので、ポスト宮里が出てくれば視聴率はまた伸びるはず。その意味で今年に注目している」と発言。

 その“予言”通りに、上田桃子、佐伯三貴、藤田幸希ら若手の台頭で、女子プロ人気は再び上昇。

 藤田幸希と上田桃子のプレーオフで盛り上がったプロミスレディスの9.9パーセントを筆頭に、上田桃子、不動裕理、横峯さくらが優勝にからんだリゾートトラストレディス9.2パーセントほか、サロンパスワールドレディス8.5パーセント(いずれも日曜日)など、一昨年の勢いを完全に取り戻した感さえある。

 これに対して、男子の人気低迷は依然として深刻だ。

 今年上半期で最も視聴率が高かったのは、5月のマンシングウェアオープンKSBカップの6.3パーセント。

 同大会はハニカミ王子こと石川遼が優勝した大会。その前週の日本プロが5.8パーセントだっただけに、まさに王子一人が稼いだ数字と言えるだろう

“ハニカミ王子効果”はさらに続き、その後の日本アマをフジテレビ系列が急遽中継を決定。

 平日で、しかも初日が午後3時、2日目が午後2時7分からというゴルフ観戦には適さない時間帯だったにもかかわらず、初日3.6パーセント、2日目5.0パーセントを記録した。

 石川が予選落ちしてしまった後も3.1パーセント、3.0パーセントと、ゴルフ中継としては十分合格点の数字を残している。

 ちなみに、日本アマの地上波での中継は史上初の快挙だったが、同じ史上初でも、こちらは喜んでいられない事態?が起こっている。

 73年の男子ツアー制施行開始以来、35年目にして初めてテレビ中継のない大会が開催されたのだ。

 7月12日から行われたセガサミーカップがそれで、昨年まではテレビ東京系で中継されていた。

 しかし、昨年は2.3パーセントの低視聴率で、これでは効果が得られないとスポンサーが判断、中止が決定した。

 もともとゴルフ中継は多くのテレビカメラを必要とするなど、他のスポーツ中継に比べて経費がかなりかかる。

 それだけにスポンサーの負担も大きく、最近はテレビ中継なしを条件にしてくる企業もあるという。

 こうした傾向は今後もさらに増えると懸念する関係者も少なくない。

 ともあれ、今年上半期のテレビ視聴率を見る限り、男低女高は明らか。

 ハニカミ王子がさらに頑張らない限り、この傾向はまだまだ続くと言わざるを得ないようだ。

 8月30日から開催のフジサンケイクラシックには石川遼が出場する。

 この試合、どれくらい視聴率を稼ぐか、気になるところだ。

(数字はいずれもビデオリサーチ調べ。関東地区世帯視聴率)

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