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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2/6号
2007/1/23更新
女子と男子のシニアが合体してトーナメント開催も
すっきりしない問題が……

 男女シニアツアーの共催は実現するのか。今年になって初めて行われた日本プロゴルフ協会(PGA)の理事会後の記者会見で、松井功会長が今季のスケジュールを発表。試合増が悲願のシニアツアーが、昨年の6試合から1試合増の7試合になることを発表すると同時に女子と一緒のシニアツアーを行う計画があることを明かした。

「(2006年)年末に来た開催依頼のお話で、LPGA(日本女子プロゴルフ協会)樋口久子会長ともすでに話していて、快諾してくれている。3月までには発表できるでしょう。理事会では口頭で報告しています」

 と、久々のうれしいニュースに、松井会長の口調は軽かった。

 あるPGA理事も「男子は(賞金総額)2000万、女子は1000万円の予定で、もうすぐ決まるだろう」と証言するが、取材を進めてみると意外にもなかなかスポンサー名が浮かんで来なかった。 

 ある関係者は松井会長の発言に顔をしかめる。「まだ本決まりではないのにしゃべりすぎ」。完全なフライングだというのだ。これには深い事情がある。

 大会は現在、一部関係者の間でハンダカップという仮称で呼ばれている。

「半田晴久氏という人物が持つスポーツ関係の団体がスポンサーです」(関係者)と、これは、すでに女子シニアツアーのワールドシニアレディスを主催しているブラインゴルフ振興協会会長として、ゴルフ界にはなじみがある人物の存在が浮かび上がってきた。

 だが、松井会長の言葉とは裏腹に、まだまだ大会開催が本決まりとなるまでには越えなければならないハードルが多い。

 まずは、半田氏が主宰する宗教団体の存在がその最大のものだ。

 半田氏は、深見東州という別名でワールドメイトという宗教団体を主宰。リーダーという名でその教義を広める立場にある。

 宗教団体にはよくあるケースだが、被害者を名乗る人々も存在し、これをまとめる救済ネットが立ち上げられているのも事実だ。

 現在のところ、女子のシニアツアーを行い、昨年12月に米国フロリダ州のワールド・ゴルフビレッジで女子シニアのライダーカップともいうべき≪ハンダカップ≫もスポンサード。

 米国に対抗するインターナショナルチームの主将は、日本女子プロゴルフ協会会長の樋口久子が勤めてもいる。

 これまでの範囲で、ゴルフ界においての悪い評判は聞こえてこないが、トーナメントスポンサーに据えるということは、同時に広告塔となること。これを踏まえると、各団体が慎重になるのも無理らしからぬところだろう。

 実際、PGAは昨年、会員3名の逮捕(有印私文書変造及び同行使容疑)で悪い話ばかりが表面化しており、宮里藍人気で追い風が吹くLPGAも、昨年開催した近未来通信レディスが、スポンサーが社会問題を起こして中止。

 大きく問題にはされていないものの、広告塔としての役割を演じたことに首を傾げる人もいるのが現状だ。

 喉から手が出るほど、試合を増やしたいPGA上層部は松井会長の言葉にもあるようにやる気満々。背に腹は代えられないというのが本音だろうが、慎重派の意見もわからなくはない。

 そんな状況だけに試合形式などについての詳細も決まっておらず、松井会長の言葉ほどにはすんなりといきそうもない。

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