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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 6/20号
2006/6/7更新
谷口はトップ、深堀は2年連続、高山はプレーオフ
全米OPの出場3人枠をモノにしたプロたち

 全米オープンの大舞台への切符を、新たに3人の日本選手が手にした。


メジャーに出るとエネルギーがもらえる(深堀)

 全米110カ所でのローカルクォリファイ(1次予選)を終えた全米オープン(6月15~18日、ニューヨーク州ママロネック、ウイングドフットGC)のセクショナル・クォリファイ(最終予選)の第一陣として、日本の東京GC(埼玉)で、同大会が5月29日に開催された。

「世界中のゴルファーに参加して欲しい。わざわざ米国に来なくてもいいように」と、全米12カ所の他に日本と英国でセクショナル・クォリファイが行われるようになったのは昨年からで、2度目の開催となった今年は、17選手が参戦。

 途中、今野康晴と矢野東が棄権し、36ホールを完走した選手のうち谷口徹、深堀圭一郎、高山忠洋の3選手が本戦への出場権を手にした。

 23ホール目でイーグルを奪い、7アンダー首位で通過した谷口が「そろそろ(参加することに意義がある)オリンピック精神はやめて≪20位入賞≫くらいしたい」と、意気込みを見せれば、6アンダーを出して2年連続予選突破の深堀も声を弾ませる。

「メジャーに出場するとエネルギーがもらえる。今年は全英オープンにも出られるし、メジャーに2試合出られる年は初めて」

 5アンダーでデビッド・スメイルとプレーオフを演じ、1ホール目で最後の枠を勝ち取った高山も「行きたいと思っていたのですごくうれしい」とガッツポーズ。

 初出場だった昨年の全英オープン23位と大健闘しただけに、どれだけ暴れてくれるのかが楽しみだ。

 ところで、日本ツアーからここに出場する資格を持った選手は全部で22人。このうちエントリーしたのは15人だった。

 これにアジアンツアーからの3人と米国でのローカルを通過し、セクショナルの会場に日本を選んだトム・カナザワ(金沢俊彦)というアマチュアを加えて、最終的には19人で3つのスポットを争った形だが、実際は2人が姿を見せず、2人が途中棄権している。

 この実情について、大会を主宰するUSGA(全米ゴルフ協会)はどうとらえているのだろうか。

 現地入りしていたUSGAシニア・ディレクター・ルールズ&コンペティション(競技規則SD)のマイク・デービス氏は「昨年、今年とJGAや開催コースの協力を得て、大成功を収めている」と、意外にも満足気な表情を見せる。

 特に、米国外で初めて予選を行った昨年、英国でこれに参戦し、本戦進出を果たしたマイケル・キャンベルが優勝したことで「海外にも予選を広げたことが間違っていなかった」と胸を張っている。

 米国の他会場に比べて楽に見える、19人に対して3人という通過人数についても、こう解説する。

「本戦出場者の数は、参加選手の数に対してではなく、参加選手のワールドランキングをベースに考えられており、日本予選が楽だということはない。例えばトップ50の選手が何人いるか、51~100位の選手、101~150位……といった具合だ。だから日本より参加選手が多くても、スポットの少ない予選もある。逆に米ツアー選手が多く出場するオハイオやニュージャージーの予選はスポットが多い」。これなら日本での予選は定着しそうだ。

 それでは各国ツアーの過去2年間の優勝者などの資格でここに出場できないプロや、ハンディキャップ1.4以下のアマチュアが挑戦できるローカル・クォリファイ開催についてはどうか。前出のデービスSDは「いい質問だねぇ」と、にやりと笑った。

 現状ではまだハッキリしないものの、USGAの議題に上っていることは確かなようだ。

 米国内にとどまらず、世界中から有望なゴルファーを集めることで、さらにその価値と名誉を高めようとする全米オープンだけに、近い将来、日本でローカルから挑戦するチャンスが巡ってくるかもしれない。

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