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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 6/6号
2006/5/24更新
プレーに集中できる、カップや傾斜が見やすい
やっと「市民権」を得たゴルフ用サングラス

 日本では、ゴルフ場でサングラスというと、一昔前までは抵抗感があったが、ここ最近はプロツアーで当たり前のように見かけるようになり、一般ゴルファーにも普及している。どうやら「市民権」を得始めたようだ。


いまじゃ必需品

「ゴルフにサングラス」をスタイルとして普及させたプロは、なんといっても宮里藍だろう。しかしキャップの上にちょこんと乗せたファッション性だけでなく、宮里にとってプレーでの役割が大きいようだ。

「掛けると掛けないとでは、全然違います。プレーに集中できるし、自分の世界に入りやすい」と宮里は説明する。

 今ではサングラス姿もすっかり板についてきたが、掛けてみたいと思ったのは、高校2年の時、個人の部で金メダルを取った韓国・釜山で行われたアジア大会からという。

 男子プロではサングラス姿が一番似合うといわれる矢野東も、「戸外は紫外線が強いので必需品。シーズンは長くプレー時間も長いので、まぶしさを防ぐだけでなく、眼の疲れにも効果がある。 それに周囲のものを気にしなくていいし、グリーン上でカップ周りがきれいに見えてイメージしやすい」と、ファッション性よりその効用を口にする。

 5月の紫外線の強さは、8月に負けないくらい強いといわれる。一般のゴルファーにしても紫外線対策は重要だ。

 東京・新橋で「あまきクリニック」を開業している眼科専門医・医学博士の味木幸院長はこう説明する。

「昔と違って紫外線の量が増えています。晴れている日はサングラスで眼を守ってほしい。ただ気をつけてほしいのは、市場に出回っているサングラスには、紫外線を通してしまうものもありますから、きちんと紫外線カットできるものを選ぶ必要があります」

 今、世界中で1600万人が白内障で失明しているが、このうち20パーセントは紫外線が原因とWHO(世界保健機関)では推定している。

とくにこれから長い間ゴルフを続ける若いゴルファーにとっては、一生涯で浴びる紫外線の量は膨大になるだろう。

 しかし、年配者も油断できない。「白内障や老人性黄斑変性を防ぐためにも、ゴルフをするときは、サングラスで眼を保護することを心がけて」と、味木院長は訴える。

 ところで宮里藍が使用しているオークリー社製のサングラスには、ゲームへの集中力を持続するために3種類のレンズカラーがあるという。

 ゴルフコースの輪郭や起伏を視認しやすい「VR28」。自然な色合いを与えてくれて、アドレス時になどに気になるクラブヘッドの照り返しを防いでくれる「スレートイリジウム」

 照りつける光をはね返すだけでなく、ボールやホール、ハザードなどが遠くからでも見やすい「G30」と、プレー向きの工夫がされているようだ。

 宮里と同じく、現在米ツアーでプレーする諸見里しのぶも、サングラスを使用し始めた。「目に表れる心の動きを隠してくれるし、眼の健康のためにも大事です」という。

 ちなみに諸見里が愛用しているのは山本光学製で、アドレスしたときの下方視界に留意し、サイドからの光を抑えるレンズ設計がなされており、紫外線をほとんどカットするという。

 また同社は新製品として、芝面からの太陽光線の乱反射を抑え、西日や逆光の中でもコース状態やグリーン上のラインをはっきり見ることができる偏光機能を持ったスペアレンズも発売した。

 レンズ強度は「機動隊のヘルメットや楯、高速道路の透明な防護壁と同じぐらい」(同社)というから、かなり乱暴に扱っても大丈夫なのだろう。これからの時代、ゴルファーにとってサングラスは必需品になるかも。

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