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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 7/6号
2004年更新
コース難度アップの影響か、米レギュラー
ツアーでスロープレー化顕著も課罰は甘く
 全米オープンでも、長いプレー時間が問題になったが、この全米オープンの陰に隠れて、忘れられてしまったのが、ビュイッククラシックだ。実は、この大会、試合が長引きすぎて、S・ガルシアが勝ったプレーオフの最後の2ホールが、アメリカではテレビ中継されず、苦情が相次いだのだ。

 もちろん、批判の矛先は中継局のABCに集中している。というのも、中継を打ち切って流したのが「アメリカン・ファニエスト・ビデオ」という、どうしてもその日に放映しなければならない番組ではなかった上に、本来なら、こうした場合ABCの傘下にある、ESPNかESPN2にスイッチして続きが放映されるのだが、今回の場合はその放送もなく、ゴルフファンから苦情の声が寄せられた。

しかし、ABCの言い訳を聞いていると、どうも本当の問題は、スロープレーにあるようだ。

「私たちは、可能な限り時間を延ばした。実際、当初のスケジュールより1時間延長して中継しているんだ」(M・マンデル、ABC放送広報部長)ということになる。これに対して、PGAツアーのほうは「(中継が途切れたことに対して)失望した」としながらも、「契約では7時の時点で中継を打ち切る権利が彼らにはある」(ボブ・コムス副会長)とABCに対して、強く抗議できないの背景には、PGAツアーの側にも、落ち度があるからだ。

 基本的には、週末の土曜、日曜には、東部時間で、夜の6時には最終組がホールアウトする形で、ティタイムなどが設定されなければならないのだが、第一には、この計算を誤った落ち度があり、第二には、この時間に終わらないスロープレーを、黙認してしまっているPGAツアーに対する批判の声も出ている。

 実際、ビュイックでは、土曜日の6時にテレビ中継が終わった時点では、まだ最終組は15番ホールにいた。本来、週末になると、予選カットで人数が減ることから、ラウンド時間が短くなるのだが、この試合では週末でも5時間を超えるプレーヤーが少なからずいたのだから、どうにもならない。とくにビュイックが、開催されたウエストチェスターCCの距離が短いことから、ほとんどのプレーヤーが、パー5で2オンを狙い、また距離の短いパー4で、1オンを狙うプレーヤーなどもいたことから、遅れに遅れたのだ。

 しかし、その一方、通常のPGAツアーでは、とくに予選ラウンドなど、5時間が当たり前という状況になっているにもかかわらず、プレーヤーには罰打を課すことがなく、罰金だけで終わらせてしまっているのが実情だ。実際、今年のベルサウスでは、1ラウンド6時間を超えるなどという例もあったし、S・フレッシュなどに言わせると「コロニアルの最終日最終組は、ある時点で前の組に1ホール半は遅れていたはずにもかかわらず、誰にも罰打が課せられなかった」そうで、「大きな問題になっている」という

 その一方で、女子ツアーでは、優勝争いをしていても、スロープレーによる2ペナの罰打をドンドン課しているし、先の全米シニアプロでは、「雨でボールのリフト&クリーン(拾い上げて、ボールを拭くことができる特別ルール)が認められて、時間がかかると思ったが、上がって見るとわずかに4時間半。(シニアのペースが速いのに)ちょっとビックリしたよ」(J・ハース)と、チャンピオンズツアーのほうでも、スロープレーが問題になっていないようで、男子のレギュラーツアーだけが遅くなっているのだ。

 これは、プレーヤーの実力がアップし、それに対応するために、PGAツアーがコースセッティングを難しくしすぎていることがスロープレーにつながっているのかもしれないし、ビュイックでのように、プレーヤーの飛距離が伸び、パー3だけでなく、パー5のホールでも、進行が詰まるといったことが続出しているのも、問題を大きくしている。

 スロープレーに対する罰打をしっかり課せば、プレーも早くなるのかもしれないが、その一方で、敢えて全米オープンのように、コースセッティングを難しくする必要があるのか、という論議も出て始めているようだ。

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