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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 12/16号
2003年更新
“ツアー4年目”の今井がカシオで初V!
男子賞金シードは、最終戦待たず決定
 女子のS・グスタフソンの男子ツアー参戦に湧いたカシオワールドオープンは、31歳の今井克宗がツアー初優勝を飾った。また、翌週の日本シリーズは上位選手しか出られないため、来季ツアー出場権をかけた賞金シード選手の顔ぶれは今大会で決定した。出場義務16試合を満たさないT・ビヨーンを除く71位の平石武則までの上位70人がシード権を獲得した。

 初優勝の今井克宗はラ・ボンバ(爆弾男)の異名を持つとおり、初日から最終日まで“大爆発”を続け、トータル24アンダーで追いすがる2位の片山晋呉とB・ジョーンズに7打差をつけて圧勝した。

 今井といえば、プロテストに4度挑戦して合格できず、99年から始まったツアー最終予選会(QT)で42位に入って出場資格を得て、翌00年、賞金ランク70位で、プロテストに合格しないままシード権を獲得した第1号選手。以後3年連続でシードを保持しているが「その制度がなかったら、今のボクはありません。この優勝で(出場資格を得るため)、来年のシード獲得にあたふたしなくてすんでよかった!」と大喜びだ。

 一方、注目のシード争いのほうは、最終日終了直前まで渾沌とした。最終日スタート時点で当落線上に立たされたのは、71位(3日目までの順位で換算した暫定賞金ランク)の平石武則と同75位の秋葉真一。前半、秋葉がスコアを伸ばし、平石との差を詰めていた。先にホールアウトしたのは平石。その時点で暫定賞金額は平石の約1285万円に対し、プレー中の秋葉は約1110万円。170万円強差があったが、平石はハラハラドキドキ。しかし、秋葉はその後スコアを伸ばせず、僅か68万円差で平石がシードを獲得、秋葉はもう一歩のところで初シード獲得を逃した。平石は「夏までパットが入らず苦しんだ。ここまで6試合連続予選通過し、なんとか決めたかった」とホッと胸をなでおろした。

“他力本願”だった平石に対し、大会前のランクが72位で当落線上にいた中嶋常幸は永久シード権を持っているものの「シードは自力で勝ち取るもの」とあくまで賞金シード獲得にこだわり、今大会で4位タイに入り賞金を大きく加算、ランク61位で、結果的にボーダーラインを大きく上回り意地を見せた。

 平石や秋葉のように決勝ラウンドに残ってシード権争いを演じたかった宮里聖志(大会直前77位)は、予選通過に1打及ばず2年間守って来たシード権を逃した。次男の優作がランク54位で早々にシード権を当確させ、妹・藍も来季も初優勝したミヤギテレビ杯までの出場権を持っているため、長男として是が非でもシードを確保したかった聖志だが「“就職活動”しなきゃ……」と気持ちを切り替え、来季ツアー出場権獲得の最後のチャンスとなるファイナルQT(12月3~8日)の会場、高知の土佐黒潮CCへ向かった。

 今大会3日目まで2位につけ、最終日での逆転優勝で今季2勝目を狙った田島創志も4位タイに入り、賞金ランク19位で初シード獲得。他に初シード組は谷原秀人や谷口拓也の東北福祉大出身の2人ら計10名だった。

 復活組は川岸良兼ら8名。川岸は「秋口は調子が悪くQT受験も覚悟したけど、スウィング改造して高い球が打てるようになり、なんとかなる気持ちがあった」とシ-ド復帰を喜んだ。

 シード争いは終わったが、賞金王争いは白熱してきた。今大会まで1位の伊沢利光と3位の片山晋呉の賞金差は約1500万円だったが、片山が2位タイで1176万円を獲得、片山がその差を縮めた。今週の日本シリーズでは熾烈な賞金王争いが展開されるだろう。

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