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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 12/2号
2003年更新
最終戦までもつれた米ツアー賞金王争いは
V・シンに軍配、気になるのはMVPの行方
 米ツアー最終戦のツアー選手権はチャド・キャンベルの初優勝で幕を閉じ、ビジェイ・シンの賞金王が決定した。残る注目点は、選手たちの投票によって12月8日に発表されるPGAツアー・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーの行方のみとなった。

 10月初旬のWGC-アメックス選手権に優勝したタイガー・ウッズに賞金トップの座を奪われたシンは、フナイクラシックで優勝し、トップの座を自力で奪回。“タイガー vs シン”の賞金王争いは大きく注目された。しかし、シンが翌週のクライスラー選手権で2位に入り、タイガーとの差を76万ドル以上に広げ、タイガーが逆転するためにはツアー選手権優勝しかなくなった。そして、いざ蓋を開けてみたら伏兵・キャンベルの圧勝。シンは5位タイ、タイガーは26位に終わり、シンの賞金王が確定した。まずは初の賞金王に輝いたシンの喜びの声から。

------賞金王になった気持ちは?

シン 今までの私のキャリアの中で、これほど凄いことを成し遂げたことはありません。40歳という自分の年齢を考えれば、なおさらです。プロになったときは賞金王になるなんて考えもしなかったけど、プロとして年月を重ねるうちに、賞金王になることを自分の目標に掲げていた。そして今、やっとその目標を達成することができたんです。

------賞金王が決定したことで、プレーヤー・オブ・ザ・イヤーにも自分が選ばれると思う?

シン できればそう願いたい。でも、もし選ばれなかったとしても、私は自分が望んだことをやり遂げたと思っています。

------今年はシーズン4勝。終盤は連続8回のトップ10入りで、ついに賞金王の座を獲得。この勢いはどこから生まれた?

シン たしかに、自分でも凄かったと思います。考えてみれば、1度もトップ10に入れずにシーズンを終える選手がたくさんいる。私もそういう思いを幾度も味わってきました。でも、ハードワークは必ず報われるということがわかりました

*


 さて一方、プロ入り翌年(97年)、早々に賞金王になり、99年~02年も4年連続で賞金王に輝いてきたタイガー。今年はシンにその座を奪われたとはいえ、今年、WGC2試合を含むシーズン5勝を挙げ、平均スコアトップに与えられるバードントロフィもモノにした。果たして、ここ4年連続で受賞してきたプレーヤー・オブ・ザ・イヤーのタイトルも、シンに奪われてしまうのだろうか。今度はそのタイガーの心境を紹介する。

------賞金王の5年連続獲得を逃したのは残念?

タイガー いいえ、そんなことはない。僕は96年も98年も賞金王にはなっていないように、過去にも賞金王にならなかった年はあるわけだし、今後もそういうことは起こると思う。

------プレーヤー・オブ・ザ・イヤーについては、どう思う?

タイガー 僕に投票してくれる選手は僕の勝利数(今季5勝)を最大の判断基準にしてくれると思う。僕が勝った試合のクオリティ(レベルの高さ)も考慮してくれるだろうし、出場試合数が少ないにも関わらず勝利数が多いという勝率の高さ、それに平均スコアがトップであることも考えてくれるでしょう。

*


 初の賞金王となり、手放しで興奮するシン。一方で、賞金王になれなくても残念ではないと言うタイガーの言葉は負け惜しみにも聞こえる。プレーヤー・オブ・ザ・イヤー獲得に対しては自信とも取れる発言。これまた強がりにも聞こえる。今季最終戦は、どことなく“最強のタイガー”に翳りを感じさせる形で閉幕したと言えそうだ……。

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